11月なのに足元に咲くのは彼岸花の狂い咲きかと訝るが、よく見ると彼岸花より小ぶりで、調べてみると、その名は「ネリネ」。ヒガンバナ科ネリネ属(ヒメヒガンバナ属)で、確かに彼岸花の仲間であると判明。
ネリネは南アフリカ原産で、大正時代に渡来。ヒメヒガンバナとも呼ばれ、11月の下旬ころから咲き始める。彼岸花と同じように有毒。姿形がヒガンバナに似ていることもあり、日本ではあまり人気がなく、欧米でもっぱら育種が行われた。日本でも最近になって切り花や鉢物として注目されるようになっている。
ネリネの英語名はダイヤモンド・リリーで、ヒガンバナを含むリコリスの英語名はマジック・リリー。「マジック」なのは葉が出る前に茎が伸びて花が咲くからで、ネリネとリコリスの違いはそこにある。花が咲き、葉があるのがネリネ、 葉がないのがリコリス。