ヘメロカリスはユリ科の多年草で、ニッコウキスゲ、ノカンゾウ、ヤブカンゾウ、ユウスゲなどがこの仲間の野性種として知られています。「ヘメロカリス」という聞き慣れない名前は品種改良された園芸品種を指します(私は「ヘメロカリス」と聞くと、いつも「ピラカンサ」という名前を思い出してしまいます)。便利な命名なのですが、子供の好奇心を削ぐような気がしてなりません。
*ピラカンサはトキワサンザシ、タチバナモドキ、カザンデマリなどを含んだ名前
その「ヘメロカリス」はギリシャ語で「一日の美」のことで、花は朝開いて夕方には萎んでしまいます。でも、1本の花茎には多くの蕾をつけ、次々と咲いていくため、花は二週間程楽しめます。花が一日で萎れてしまうので英語では「Daily lily」と呼ばれます。
ヘメロカリスの原産地はアジアの極東地域で、日本ではニッコウキスゲやノカンゾウ、ヤブカンゾウ、ユウスゲ、エゾカンゾウなどの野生種が豊富です。アメリカで盛んに品種改良され、園芸品種は数え切れないほどあります。日本でも育種が行われています。
日本では伝統的にユリが好まれ、公園でよく栽培されていますが、世間一般の関心はアジサイ(紫陽花)に注がれている時期であり、どうしても存在感が薄くなります。マタイ6章でイエスは「栄華をきわめた時のソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。」と言うのですが、それがヘメロカリスについても成り立つ筈です。ですから、私はアジサイもユリも隔てなく楽しみたいと思っています。


