ヘメロカリスの花たち

 ユリ科多年草ヘメロカリスはギリシャ語で「一日の美」という意味で、英語でDaylilyと呼ばれています。一つの花は朝開いて夕方から夜には萎んでしまいますが、1本の花茎から約10~30個の蕾をつけ、それが次々と咲き、長く楽しめます。

 ヘメロカリスの原産地はアジアの極東地域で、日本ではニッコウキスゲノカンゾウヤブカンゾウユウスゲ、エゾカンゾウなどの野生種が仲間です。アメリカで盛んに品種改良され、園芸品種の数は莫大で、2万以上あるといわれ、花色、花形、草姿など様々です。

 日本原産のキスゲなどが欧米で改良されたヘメロカリスは丈夫な花。「ヘメロカリス」も「ゼンテイカ(禅庭花)」も馴染が薄い名前ですが、「ニッコウキスゲ」や「ノカンゾウ」の名前なら大抵の人は知っています。ゼンテイカニッコウキスゲの別名。日光の霧降高原、尾瀬ヶ原霧ヶ峰などの大群落が有名です。