トウネズミモチの黒い実

 湾岸地域にはネズミモチトウネズミモチが多い。二つはよく似ている。だが、葉を光に透かして見ると、違いがはっきりする。ネズミモチの葉はかなり分厚く、葉の裏から陽に透かしてみても、葉脈が殆ど見えないが、トウネズミモチは綺麗に筋が見える。さらに、細長い実がネズミモチ、丸い実がトウネズミモチ。また,果実がたわわに実っていると、トウネズミモチと考えて良いだろう。それを示すのが今回の画像で、大きなトウネズミモチの木は黒い実だらけで、その姿は壮観でさえある。

 ネズミモチトウネズミモチが実らせる果実は野鳥のエサになる筈なのだが、野鳥が少ないのか、実が多すぎるのか、いずれかわからないが、今になっても実は一向に減っていない。

 ネズミモチは学名Ligustrum japonicumからわかるように、日本の固有種である。だが、トウネズミモチLigustrum lucidum)の和名には「唐」がつき、中国原産である。