5月のナミテントウの成長

 テントウムシ(天道虫・紅娘・瓢虫)はコウチュウ目テントウムシ科に分類される昆虫の総称で、鮮やかな体色の小型の甲虫である。和名の由来は枝などの先端に立って行き場がなくなると上に飛び立つ習性をもつため、それを「お天道様に飛んで行った」と解釈し、太陽神の天道からとられ、「天道虫」と呼ばれるようになったとされる。和名ではナミテントウだけをテントウムシと呼ぶ場合もある。

 ナミテントウは斑紋や体色が非常に多様で、模様が一定しないが、ナナホシテントウは赤い翅に必ず7つの黒い点を持つ。どちらも全国に分布し、主にアブラムシを食べる益虫だが、分類上の属や模様のバリエーション、生息環境の傾向などが異なる。

 テントウムシは甲虫の仲間なので、卵-幼虫-蛹-成虫という完全変態を行う。成虫は交尾の後に、植物の近くに数十個ほどを産卵する。孵化した幼虫は翅が無く、腹部が後方へ伸び、体には突起や棘を持ち、成虫とは異なる体型をしている。甲虫類の中には幼虫と成虫で食性が違うものがいるが、テントウムシ類は幼虫も成虫も同じ食物、つまりアブラムシを摂ることが多い。幼虫は1齢から4齢まで成長し、終齢幼虫は植物の葉の裏などで蛹になる。蛹は楕円形で、翅こそ短いものの成虫の形に近い。蛹から羽化したばかりの成虫の翅は黄色だが、翅が固まるにつれ、特徴的な模様が現れる。成虫は春から秋までよく見られ、多くのテントウムシは成虫で越冬する。越冬の際は石や倒木などの物陰で、数匹~数十匹の集団を作る。

*画像のナミテントウ(Harmonia axyridis)はアジアに広く分布し、ナナホシテントウと並ぶ代表的な種類。体長7mmほどで、ナナホシテントウとはちがい、黒地に2つの赤い紋、黒地に4つの赤い紋、赤や黄色に多くの紋、赤や黄色の無地など、様々な体色がある。植物を弱らすアブラムシを捕食するので、益虫として扱われる場合がほとんどだが、飛ばずに、アブラムシを食べるアブラムシが交配によってつくられ、利用されているが、私などはナミテントウに申し訳ない気持ちになる。

**画像は最初の三枚がナミテントウの成虫、次の3枚が幼虫、最後の2枚が蛹