ノシラン、ヤブラン、そして、ジャノヒゲ

 ジャノヒゲとノシランの学名を比べてみよう。ジャノヒゲはOphiopogon japonicusノシランOphiopogon jaburanである。「Ophiopogon」は、ギリシャ語の「ophio(蛇)、pogon(ひげ)」からの合成であり、「Ophiopogon」は日本語の「蛇のひげ」を直訳したもの。それ故、ジャノヒゲの学名は「日本の蛇のひげ」、ノシランの学名は「ヤブランのような蛇のヒゲ」である。ノシランの種小名「jaburan」は「ヤブラン(藪蘭)のような」という意味で、その姿がヤブランに似ているところから来ている。

 そのヤブランの学名はLiriope muscariで、ノシラン、ジャノヒゲと同じキジカクシ科ヤブラン属に属する多年草。中国植物名は、禾葉土麦冬(かようどばくとう)。和名の「ヤブラン」はやぶに生え、葉の形がランに似ていることから付けられた。

*画像は順にノシランの花、ヤブランの花、ジャノヒゲの実