ムクゲとフヨウの花たち

 既にスイフヨウについて記しましたが、同じフヨウ属のムクゲは見る場所や時間によって印象が大きく変わります。ムクゲはとても日本的で、茶席に合うかと思えば、韓国の国花であり、同じフヨウ属のハイビスカスは夏の象徴。それぞれに日本的、東洋的、そして南洋的と形容して何らおかしくありません。とても懐の深いのがフヨウの仲間たちです。かつて、ヨーロッパで植物園がつくられ、植物のグローバリズムがスタートしました。人が栽培することによって植物は変えられ、世界中に広まりました。ムクゲも日本的であると同時に世界的になった一つです。政治、思想、文化も、そして何より人種がそうなれば、何と世界は平和を享受できると思うと、花の園芸種のごとくにグローバル化することにもっと学ぶべきなのかも知れません。

 和名の「むくげ」は木槿、槿。別名は「ハチス」。白の一重花に中心が赤い底紅種は「宗丹木槿(ソウタンムクゲ)」、すべて白い種は「遠州木槿(エンシュウムクゲ)。早朝の3時頃に開花した花は夕方には萎んでしまいます。

 フヨウもムクゲに劣らず夏の花として人気があります。近くにあるフヨウが8月に入り、元気に咲き続けています。花は朝開いて夕方にはしぼむ1日花。長期間にわたって毎日次々と開花します。花弁は5枚で回旋し椀状に広がります。先端で円筒状に散開するおしべは根元では筒状に癒合していて、その中心部からめしべが延び、おしべの先よりもさらに突き出して5裂します。そのめしべの先が上向きに曲がっているのがフヨウ、真っ直ぐ伸びているがムクゲ。果実は径2~2.5cmほどの球形の蒴果で、中に種子が多数あります。

*最初の二枚の画像がムクゲ、三枚目がフヨウ、最後の画像がアメリカフヨウ