ヒヨドリ

 春になり、花が咲き、メジロヒヨドリの姿があちこちに見られます。メジロやウグイスと違って、ムクドリヒヨドリも今の人間社会では「害鳥」の扱いを受けています。特に、ムクドリは都市部に棲みつくケースが増え、群れで行動することが多いため、騒音や糞尿の被害が出ています。

 さて、ヒヨドリは全体が灰色に見える鳥で、花の蜜や果実が大好物です。これはかつて熱帯に生息していた祖先の名残です。現在は虫や草の葉、芽も食べますが、サクラが咲き、花の蜜を吸いに来たヒヨドリを見ることができます。東京では1970年頃までは冬鳥でしたが、今では留鳥として一年中棲むようになっています。また、今も秋には北海道から多数のヒヨドリが本州、四国、九州へ渡ってきます。

 ヒヨドリは全身が灰色で頬が茶色、頭がボサボサに見える「冠羽(かんう)」が特徴的です(画像)。その昔、源義経が平家の軍勢を追い落とした深い山あいを「鵯越(ひよどり越え)」と呼ぶのも、そこが春と秋にヒヨドリの渡りの場所になっていたからです。