2月も末だが、まだセンダンの実が木に残っている。「栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)」は、「大成する人は小さいときから優れている」という諺だが、諺の「栴檀」は中国では「白檀(ビャクダン)」を指していて、良い香りを放つ木として有名である。
センダンの別名はオウチ(楝)、アミノキなどで、ビャクダンではない。センダンの樹高は15mにもなり、成長が早く、太い幹の樹皮は縦に裂け、凹凸ができる。センダンはビャクダンのように芳しくなくても、センダンの花の香りは甘く、高貴な香りである。センダンの花の香りはバニラやチョコレートの香りに似ているが、木にはビャクダンのような香りはない。
センダンの実は落葉後も枝に残り、ヒヨドリ、ムクドリ、ミヤマガラスなどの野鳥が食べるが、まだたくさん木に残り、青空や白い雲と見事な景色を生み出している。