春の黄色の花(2)

 レンギョウ(連翹)は湾岸地域の公園や道筋のあちこちに植えられていて、それが黄色い花をつけ出しています。レンギョウはモクセイ科レンギョウ属の総称で、古名は「鼬草」(いたちぐさ)。レンギョウは中国が原産で、江戸時代に渡来。主に観賞用として栽培されてきました。

 レンギョウの若枝は長く伸び、垂れた枝が地面につくと、すぐにそこに根付き、新しい株を増やしていきます。レンギョウの枝を斜めに切ると中空です。果実は芳香があり、完熟する前の秋に採取し、茶褐色になるまで日干ししたものが生薬のレンギョウです。生薬レンギョウにはチフス菌、パラチフス菌、大腸菌ブドウ球菌、肺炎双球菌などに対して強い抗菌作用があります。また、消炎、利尿、排膿、解毒薬としても使われてきました。

*シナレンギョウ、チョウセンレンギョウ、ヤマトレンギョウについて、雌雄異株か両性花をつけるかについては意見が分かれていて、はっきりしません。画像は花弁の長さからシナレンギョウと思われます。雌雄同株から異株への進化過程を示しているのかも知れません。