レンギョウの春

 湾岸地域の公園や道筋にはあちこちにレンギョウ(連翹)が植えられ、その花が満開に近づいています。緑の葉が出て、花を覆いつつあります。今は花の黄色と緑のコントラストが見事です。モクセイ科のレンギョウの和名は「鼬草」(いたちぐさ)。中国原産で、江戸時代に渡来し、当時は主に観賞用として栽培されました。英語名が「golden bells(金の鈴)」で、早春に鮮やかな黄色い花を枝いっぱいに咲かせます。

 レンギョウの若枝は長く伸び、垂れた枝が地面につくと、すぐにそこに根付き、新しい株を増やしていきます。レンギョウの果実は芳香があり、なめるとわずかに渋味があります。普通のレンギョウの他に「支那連翹(しなれんぎょう)」、「朝鮮連翹(ちょうせんれんぎょう)」がよく知られています。アイノコレンギョウ (Forsythia×intermedia) はレンギョウとシナレンギョウの交配種で、黄色い花を枝にびっしりと咲かせます(画像)。性質は丈夫で、大気汚染など環境の変化にも強く、都市部の道路沿いの植え込みにも向きます。そのためか、湾岸地域にはあちこちに植えられています。