ツルニチニチソウ(蔓日々草)とオオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)

 妙高は大雪なのに、湾岸地域は春の兆しに満ちている。その一つのツルニチニチソウキョウチクトウ科ビンカ属の常緑蔓性植物。容易に栽培可能で、花が美しいことから、現在では逸出したものが野生化し、帰化植物として広く定着している。属名のビンカは、ラテン語で「紐」や「結ぶ」を意味する。花期は2月中旬~5月で、上部の茎の葉の付け根から花柄を伸ばし、花径4~6㎝程度の花を咲かせる。(画像)。

 花姿がニチニチソウに似ていることから、ツルニチニチソウの名前がついた。ヨーロッパでは、「蔓日々草を身につけていると悪を寄せつけない」と言われ、冬の間も枯れないので、不死の力や魔力を持つと信じられていた。湾岸地域では当初グランドカバーとして植えられ、それが野生化し、あちこちで見ることができる。

 オオイヌノフグリは、オオバコ科クワガタソウ属の越年草。路傍や畑の畦道などに普通に見られる雑草。イヌノフグリに似て、それより大きいために名前がつけられた。フグリは陰嚢のことで、イヌノフグリの実の形が雄犬の陰嚢に似ていることからそう呼ばれることになった。同じ属にイヌノフグリがなければ、この花のイメージからはもっと可憐な名前がついたに違いない。オオイヌノフグリはヨーロッパ原産の帰化植物で、1890年頃に東京に帰化したことがわかっている。私の子供時代の記憶では田畑の畦道などによく見られ、早春からコバルト色の花を咲かせていた。春の訪れを感じさせる植物の一つで、それが既に湾岸地域でも咲き出した。

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