実梅の花

 花梅(はなうめ)は随分前に花が開いたが、2月末になって実梅(みうめ)の花も開き出している。食べる梅となれば梅干しだが、その代表例が南高梅。実梅は花も実も楽しめ、育てやすく、農薬もほとんどいらない。ウメは品種が多く、中国からの渡来種のほか、江戸時代に多くの品種が生み出され、現在では300種以上もある。ウメは花の観賞が目的の「花梅」と、実の採取が目的の「実梅」に分けられるが、二つの区別は人の都合による区別に過ぎない。

 花梅は花さえ観賞できればよいので、実がつかなくても、美味しくなくても構わない。花梅はもっぱら花を目的に改良されていて、赤やピンク、八重やしだれなど色やその姿も実に様々。実梅の花は虫に受粉してもらうためなので、虫が集まりやすい白い花の方が都合よく、花の時期もあまり早いと受粉してくれる昆虫もいない。だから、実梅は無難な花姿で、ゆっくり開花する。とはいえ、実梅の花も立派なウメの花(画像)。

 実梅の開花時期は2月から3月が多く、果実は青紫色や黄緑色で、品種によって大きさや酸味が異なる。実梅の中には、花も美しい品種が多く、鑑賞用としても楽しめる。代表的な品種に南高(皮が薄く果肉が柔らかい、梅干しに適した品種)、白加賀(大粒で肉厚な果肉で、梅干しや梅酒に幅広く使われる)、豊後(梅とアンズの交雑種)などがある。