キンポウゲ科のレンテンローズ(Lenten rose、学名Helleborus orientalis)は耐寒性の常緑多年草。日本で見られるヘレボルス(Helleborus)はニゲル種(niger)と、オリエンタリス種(orientalis)で、ヘレボルス・オリエンタリスをレンテンローズと呼んでいます。しかし、どちらも同じヘレボルスなのでよく似ています。
レンテンローズという名前はキリスト教のAsh Wednesday(聖灰水曜日)からEaster(復活祭)までの四旬節(レント)に咲くことからつけられました。花のように見えるのは萼(ガク)で、実際の花は中心部にある線状のものです(画像)。ハルザキクリスマスローズとも呼ばれ、ニゲル種のクリスマスローズとよく間違えられます。
「クリスマスローズ」は俗称で、最近はクリスマスローズ属の総称からヘレボルスと呼ばれています。ヘレボルスはギリシャ語の「殺す」と「食べ物」からの造語で、可憐な姿からは思いもよらない名前。その由来は、クリスマスローズの根に含まれる毒が狩りに使われていたためと言われています。欧米では春咲きのヘレボルスを「レンテンローズ」、冬咲きのヘレボルスを「クリスマスローズ(Helleborus niger)」と区別しています。