キンセンカの花

 日本で見られるキンセンカ(金盞花、学名が「カレンデュラ」で、キンセンカの別名としても通用している)には、花径が7~10㎝と大きいトウキンセンカ(唐金盞花)と、花径2~3㎝で、ヒメキンセンカ(姫金盞花)、あるいはホンキンセンカ(本金盞花)と呼ばれる小型の種とがあります。

 トウキンセンカは江戸時代末期の嘉永年間に中国から渡来したので、こう名付けられました。一方、ヒメキンセンカ、ホンキンセンカは小柄で元々日本に存在したという意味ですが、平安時代にやはり中国から渡来したようです。別名は「冬知らず」、「長春花」。

 キンセンカの花色は花びらに光沢のあるオレンジや黄色で、最近では他の花色や八重咲きの種類も出てきました。その花色と盃状に咲く花の形から「金盞花」と名づけられました。南ヨーロッパの地中海沿岸地方原産です。

 キンセンカは育てやすく、冬の花壇や寄せ植えに使われています。キンセンカは病気や気温の変化に強く、単体だけでなく寄せ植えとしても楽しまれています。キンセンカの本来の開花時期は春ですが、最近は冬から春まで長く楽しめる花となっています。