2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

クレロデンドルム・ブルーウィングの花(2)

クレロデンドルム・ブルーウィングについて既に記しました。その姿は単に綺麗という訳ではなく、怪しげな暗示に満ちています。学名のClerodendrumはギリシア語の「cleros(運命)」と「dendron(樹木)」に由来し、呪術に使われていたことに由来すると書きま…

クレロデンドルム・ブルーウィングの花(2)

クレロデンドルム・ブルーウィングについて既に記しました。その姿は単に綺麗という訳ではなく、怪しげな暗示に満ちています。学名のClerodendrumはギリシア語の「cleros(運命)」と「dendron(樹木)」に由来し、呪術に使われていたことに由来すると書きま…

クレロデンドルム・ブルーウィングの花

クレロデンドルム・ブルーウィングはクマツヅラ科の非耐寒性常緑低木。5月~9月頃に青い蝶が羽を広げているような小さな花を咲かせます。雄しべも雌しべもカールしていて、その花姿から青い妖精、ブルーバタフライブッシュなどと呼ばれています。 でも、その…

フェイジョワとドクダミとテントウムシ(昨夜のものの改訂版)

私の哺乳類に対する常識は昆虫に対する常識とは随分違っている。哺乳類に対する常識には私自身の経験が入っているのだが、幼虫、蛹、成虫と変態する昆虫の成長を自ら経験することができず、私のような哺乳類にはその成長を経験し、実感することができない。…

リクニス・コロナリアの花

シルバーリーフとなれば、シロタエギクとフランネルソウが今風の流行。湾岸地域でもこれら二つが目立っています。 ナデシコ科のリクニス・コロナリアはアフリカ北西部、ヨーロッパ南東部から中央アジアなどが原産地で、その外観から「フランネルソウ」と呼ば…

ビワの実

ビワは実が主役であることを私に印象づけたのは坪田譲二の童話「ビワの実」。そこには樵の金十のビワを食べる体験と、ビワの木の再生が描かれている。 ビワ、アンズ、ウメ、モモ、サクランボなどのバラ科植物の種子や未熟な果実の部分には天然の有害物質(シ…

フェイジョワとドクダミとテントウムシ

私の哺乳類の常識は昆虫の常識とは随分と違う。幼虫、蛹、成虫と変態する昆虫の成長は私のような哺乳類の成長とはまるで異なる。少なくとも、哺乳類には通用しない成長が昆虫の成長であり、哺乳類は昆虫の成長を知る由もない。従って、哺乳類の一生は昆虫の…

追憶のドクダミ

私が生まれた家の裏庭に群生していて、祖母が愛用していたのがドクダミ(蕺草、蕺)。別名はドクダメ(毒溜め)、ジュウヤク(十薬)、ジゴクソバ(地獄蕎麦)などで、どれも民俗学的妄想を掻き立ててくれる。ドクダミ全体に独特の香りがあり、子供の頃はこ…

ペンステモンの花

ペンステモン(ジギタリス、Penstemon digitalis)は別名が「シロツリガネヤナギ」で、北アメリカ原産の多年草。ジギタリス(digitalis)はラテン語で「指の様な」という意味で、花の形が手袋の指に似ているため。 ペンステモンは釣り鐘形や、筒状でふっくらした…

フェイジョアの花

フェイジョアはフトモモ科の常緑低木。湾岸地域では果物として栽培されるのではなく、庭木や生垣用として使われている。南米原産で、果物としては主にニュージーランドで栽培され、別名はパイナップルグアバ。 花弁は外側の白と内側の赤に分かれ、雄しべの鮮…

アメリカナデシコの花

アメリカナデシコはナデシコ科ダイアンサス属の南ヨーロッパ原産の常緑植物。アメリカナデシコは「ビジョナデシコ(美女撫子)」、「ヒゲナデシコ(髭撫子)」とも呼ばれています。ビジョナデシコの名前の由来は日本に入ってきた際にあまりの花姿の美しさに…

初夏のハナセンナ

ハナセンナ(花旃那)は、ブラジル、アルゼンチン原産のマメ科センナ属の半耐寒性常緑低木。別名は「アンデスの乙女」。秋に黄花を咲かせますが、湾岸地域では初夏にも花をつけ、秋にまた咲く二季咲きのようです。 ハナセンナ(花旃那)の花は私が好きな花の…

キョウチクトウの白い花 今年もまたキョウチクトウの花が咲き出し、暑い夏が近づいていることを予告しているようである。それにしても、「夾竹桃(きょうちくとう)」とは奇怪な字面である。この中国名は葉の形が竹に似ていて、花が桃の花に似ていることに由…

大学通信教育へのこだわりと我慢(改訂版)

大学通信課程の学生が通学課程の対面授業こそ大学の授業だと信じ込むのは当然のことです。大学通学課程を卒業した研究者が通信課程で教えることになれば、自ら受けた通学課程の授業をもとに通信課程の授業を考えます。ですから、通信課程で望まれる授業は通…

ハナショウブの花

ハナショウブ(花菖蒲)はアヤメ科アヤメ属の多年草。別名は「ハナアヤメ」。全国に花菖蒲園があり、ハナショウブの品種を楽しむことができる。5月下旬から6月に開花し、梅雨の頃の代表的な花の一つ。 ハナショウブは野生の野花菖蒲(のはなしょうぶ)が原種…

ロボウガラシの花

同じアブラナ科の「ルッコラ」に似ていて、味もゴマのような香りに辛みや苦みがあるが、サラダリーフとして世界中で栽培されており、イタリア料理によく使われる。ところが、その名は体を表していない。ロボウガラシはヨーロッパ、西アジア原産で、別名はカ…

ヒペリカムの花たち

ヒペリカム(Hypericum)はオトギリソウ科オトギリソウ属の学名ですが、中央アジアから地中海沿岸を中心に世界中に450種ほども分布しています。園芸植物として栽培されているのは低木で、湾岸地域ではキンシバイとビヨウヤナギの花が今一斉に咲いています。…

天心の六角堂の幾つもの意味

岡倉天心自らが考案し、1905(明治38)年平潟の大工小倉源蔵に建てさせたのが五浦の六角堂です。「六角堂」は通称で、天心自身は「観瀾亭(かんらんてい、大波を観る東屋)」と名付けています。六角形をした個性的な建物は、中国の道教で重要視された6とい…

青紫と黒

サルビア・ガラニチカ(Salvia guaranitica)はシソ科アキギリ属の宿根多年生植物で、南米原産。草丈は1.5m程度に達し、初夏から晩秋にかけて3~5cm程度の濃青色の唇形の花を咲かせます。 日本では、本来サルビア・プラテンシス(Salvia pratensis)を指す「…

キョウガノコの花

キョウガノコはバラ科の多年草で、白花のものはナツユキソウとも呼ばれます。キョウガノコは日本原産の園芸種で、その花はシモツケによく似ています(画像)。キョウガノコは高さ30~80cmの多年草で、淡い紅色の4~5弁花を多数つけます(画像)。 キョウガノ…

バイカウツギの花

少し前に「「…空木」の花たち」として4回に分けてヒメウツギ、バイカウツギ、ハコネウツギ、オオベニウツギを紹介しました。また、二日前には「ノリウツギの花」を書きました。その中の一つであるバイカウツギ(梅花空木)がまだ咲いています。バイカウツギ…

カラーの花たち

カラーは草丈30cm~100cmのサトイモ科の多年草です。幾何学的な美しいフォルムが特徴の植物で、切り花のブーケやアレンジメントによく使われています。葉の形も幾何学的で、三角形のやじり形やほこ形があります。 カラーの花に見える部分は花ではなく、萼(…

エリンギウム・プラヌムの花

エリンギウム(Eryngium planum)はヨーロッパの中部から南東部、中央アジアに分布しています。乾燥した草地に生え、高さは60~90センチになります。葉は長楕円形で濃緑色、縁には鋸歯があります。夏に球状の散形花序をだし、光沢のあるメタリックブルー…

タイサンボクの花の中をのぞく

5月22日にタイサンボクについて記しました。人気のある樹木で、公園や庭園、街路によく植えられていて、湾岸地域でもあちこちで見ることができると述べました。ところが、その花は私の身長よりはるか上にあるため、なかなか花の全容を覗き見ることができませ…

アメリカシモツケソウの花

アメリカシモツケソウは花穂が大きい大型のシモツケソウ(Filipendula rubra)で園芸用に人気があります。ピンクの綿菓子が宙に浮いているような姿は、たくさん集まると見栄えがします。そのためか、有明アリーナに植えられています。 アメリカシモツケソウ…

キキョウソウとヒナキキョウソウの花

既に4月からキキョウソウ(桔梗草)とヒナキキョウソウ(雛桔梗草)の花を見てきました。湾岸地域ではどこにでも咲いている野草の花ですが、どちらもよく似ていて、つい立ち止まって見つめてしまいます。道端に咲いている姿は何とも可憐です。どちらも小さ…

アフリカアヤメの花

既にアヤメ科のディエテス・ビコロルについて記しました。アヤメ科のシャガやニワゼキショウはあちこちで見ることができますが、アフリカアヤメ(アフリカ・アイリス、阿弗利加菖蒲、Dietes iridioides)も花をつけ出しました。アフリカアヤメはエチオピアか…

大学通信教育へのこだわりと我慢

大学に通学と通信の両方の課程があると、それら二つが重なる部分を通じて、同じ教育内容が提供できるか否かに教員と学生の関心が自ずと集まります。二つの課程が重なる部分となれば、その代表はスクーリング。それを中心に通信教育について考えてみましょう。…

ノリウツギの花

今年もまたアジサイの季節が始まった。カシワバアジサイによく似たノリウツギはそのアジサイの仲間。円錐形の花序をもつため、ガクアジサイにもよく似ている。そのノリウツギが花をつけ出している。花弁のように白く円錐花序を彩るのは「しべ」が退化した装…

クジャクサボテンの白い花

月下美人に似た花を昼間見つけました。気になり、調べてみると、メキシコ原産のクジャクサボテンで、サボテン科エピフィルム属のサボテンでした。クジャクサボテンに鋭いトゲはなく、色鮮やかな美しい花を5月〜6月に咲かせます(画像は白花)。クジャクサボ…