2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

トケイソウの花

5,6月に入ると、いつもトケイソウの花が気になり出します。今年は今まで見たことがない場所で花を発見しました。以前と同じように、フェンスに蔓が巻きつき、丸い時計の文字盤のような花が見え、何とも壮観です。私にはデカルト機械論の象徴だった時計のイ…

ニゲラの花たち

既に5月13日に「ニゲラの花」を記しました。ニゲラの和名は「クロタネソウ」。キンポウゲ科クロタネソウ属の一年草で、原産は地中海沿岸、西アジア。5月~7月頃に花を咲かせ、草丈は40cm~90cm程の繊細な細い茎が伸びて枝分かれをし、その先に3cm~5cmの軽や…

クレマチスの濃い紫色の花

昨年クレマチスについて何度か述べました。今年もまたクレマチスの花が咲き出しています。クレマチスはキンポウゲ科のつる性の植物で、北半球の温帯に多く分布し、その種類は300種近くあり、日本にも20種ほどが分布しているようです。大きな花を咲かせるのが…

ウツボグサの花

ウツボグサ(靫草、空穂草)はシソ科ウツボグサ属の多年生植物。日当たりのよい山地に自生する。開花時期は5月~8月で、紫色の花と緑の葉が美しい。和名の「ウツボグサ」は乾燥した花穂の形が矢を入れる武具の「靭(うつぼ)」に似ていることに由来。また、郭…

タイサンボクの白い花

アメリカ南部を原産とするモクレン科の常緑高木。人気のある樹木で、公園や庭園、街路によく植えられている。湾岸地域でもあちこちで見ることができる。 タイサンボクが日本に渡来したのは明治初期で、新宿御苑に最初に植えられたとされる。開花は5月から7月…

シナワスレナグサのピンクの花

ムラサキ科のシナワスレナグサ(支那勿忘草)はワスレナグサによく似た花を咲かせますが、株がやや大型になり、花茎も切花に使えるほど伸びます。花は星型で美しい青色が普通ですが、それをあえてピンク色にしたのがピンクのシナワスレナグサで、シノグロッ…

ディエテス・ビコロル再訪(2)

ディエテス・ビコレルは6枚の花被(かひ)からなります。花被は萼が花弁の色と区別がつかない場合に双方を合わせて指す用語です。萼が変化した3枚の外側の花被は大きく、中央に斑(ふ)とトサカ状の突起があります。このような花の画像はディエテス・ビコ…

二つのカンパニュラ

ヤマホタルブクロ(山蛍袋、学名Campanula punctata var. hondoensis)は日本原産で、本州の関東、中部、近畿地方に分布するホタルブクロの変種です。基本種であるホタルブクロは中国やロシアにも分布しますが、本種は日本固有の変種です。 ホタルブクロの萼…

ディエテス・ビコロル再訪(1)

ショウブは「菖蒲」と書かれますが、アヤメとも読めます。植物のショウブはサトイモ科に属し、アヤメ科のカキツバタやハナショウブはショウブとは別物です。さて、そのアヤメ科に属するディエテス・ビコロル(Dietes bicolor、英語ではAfrican iris)が今回…

ブルーサルビアの花

サルビアは緋色の花が余りに有名ですが、青紫のサルビアも忘れてはなりません。シソ科アキギリ属のブルーサルビアの学名はサルビア・ファリナセア(Salvia farinacea)。ブルーサルビアは咢(がく)が粉白色を帯び、和名はケショウサルビア、英語ではmealy s…

ブルーサルビアの花

サルビアは緋色の花が余りに有名ですが、青紫のサルビアも忘れてはなりません。シソ科アキギリ属のブルーサルビアの学名はサルビア・ファリナセア(Salvia farinacea)。ブルーサルビアは咢(がく)が粉白色を帯び、和名はケショウサルビア、英語ではmealy s…

ルリトウワタの花

ルリトウワタ(瑠璃唐綿)はキョウチクトウ科ガガイモ亜科ルリトウワタ属の植物で、蔓性多年草あるいは亜低木です。また、「ブルースター」、「オキシペタラム(鋭い花弁)」とも呼ばれています。ブラジルやウルグアイに分布する魅力的な植物で、春から秋に…

初夏のツタバウンラン

オオバコ科のツタバウンラン(蔦葉海蘭)の「ウンラン」は、花の姿がウンラン(海蘭)に、葉の様子が「ツタバ(蔦葉)」に似ていたため。別名は「海蘭葛(うんらんかずら)」、「蔦唐草(つたからくさ)」。2月には既に花をつけていたが、初夏の今でもまだ花…

ロータス・ブリムストーンの花

マメ科のロータス・ヒルスタス(Lotus hirsutus)は壁面前や花壇の区切りなどとして植栽するのに向きます。この流通名がロータス・ブリムストーンで、若葉の色が明るい黄色の品種です。ロータス・ブリムストーンは地中海沿岸部に分布するマメ科の多年草。水…

ジューンベリーの赤い実

昨日ユスラウメの実について記しました。サクランボに似た実は生で食べてみると、清々しい香りと甘酸っぱい味が広がり、とても美味しく感じたのですが、4月に記したジューンベリー(和名アメリカザイフリボク)も実が色づいてきました。春にはユスラウメと同…

カルミアの花

ツツジ科のカルミアは北アメリカ原産で、5、6月が開花時期。湾岸地域ではツツジが咲き終わり、今はあちこちでカルミアが咲いています。 カルミアの花は咲くとその形がおわん型に変わります。枝の上部に20から30の花が半球状に集まって咲き、花の直径は2セン…

スイセンノウ(酔仙翁)の花

ナデシコ科マンテマ属のスイセンノウの別名はフランネルソウ。確かに、茎や葉に柔らかい白毛が密生し、私のような老人はフランネルを連想してしまいます。スイセンノウは世界中で広く栽培され、帰化しています。湾岸地域でも道端などに逸出が見られます。 ビ…

ユスラウメの赤い実

ユスラウメ(梅桃、梅桜、桜桃)は、中国原産のバラ科サクラ属の落葉低木。サクラが咲く頃にサクラやウメに似た花をつけます。花の色は白またはピンク色で、葉が出る前に咲くケースと、葉と同時に咲くケースがあります(画像)。「ユスラ」の語源には、花や…

ベニバナヤマボウシの花

ベニバナヤマボウシはヤマボウシから選択された多くの園芸種の一つ。ヤマボウシはほとんどが白い花をつけます、ベニバナヤマボウシは名前の通り、淡い赤い花を咲かせます。 ベニバナヤマボウシの中のベニフジ(紅富士)は総苞の幅が細く、サトミ(里美)はふ…

ミヤコワスレの青い花

ミヤマヨメナ(深山嫁菜)はキク科シオン属の植物で、花が春に開花する数少ない野菊の一つである。その園芸品種がミヤコワスレである。つまり、ミヤコワスレは本州、四国、九州の山地に自生するミヤマヨメナの園芸品種につけられた和名。ミヤマヨメナは淡青…

アメリカオニアザミ

キク科のアメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊)の別名はセイヨウオニアザミ。アザミはスコットランドの国花。日本には穀物や牧草へ混入して入り、北海道をはじめとし、現在では各地に帰化している。アメリカオニアザミは南北アメリカなど、世界の温帯地域に広…

ゼニアオイの花

ゼニアオイ(銭葵)はアオイ科ゼニアオイ属の多年草。ゼニアオイはヨーロッパ原産で、 江戸時代に中国を経て渡来し、観賞用に広く植えられ、野生化しているものも多い。ハーブとして広く栽培され、乾燥した花で入れたハーブティーは美しいブルーを発色し、レ…

ハナショウブの花

ショウブ湯に使うショウブはサトイモ科ショウブ属ですが、キショウブ、ハナショウブ、アヤメ、カキツバタはアヤメ科アヤメ属で、まるで違います。 5月といえばハナショウブが咲く季節。ハナショウブは水辺や湿地に見られる植物で、ノハナショウブは在来種、…

オオカワヂシャの花

5月3日に「クワガタソウ属(Veronica)のオオカワシヂャ、オオイヌノフグリ」で、オオカワヂシャについて述べました。オオカワヂシャ(大川萵苣、画像)はオオバコ科クワガタソウ属の植物。ヨーロッパからアジア北部原産で、特定外来生物として定着していま…

シモツケの花

湾岸地域の公園や庭で目立つのがシモツケ。シモツケは日本、中国、朝鮮半島に分布するバラ科シモツケ属の落葉性低木です。日本では、広く山野に分布し、日当たりの良い場所に自生します。「シモツケ」の名前は、下野国(しもつけのくに、栃木県)で最初に見…

シロタエギク(白妙菊)の花

シロタエギクはキク科の多年草。別名は埃のような綿毛があることからダスティーミラー(Dusty miller)。シロタエギクはシルバーリーフとして必ず名前が出る植物です。細かい白い毛が株全体に生えて銀色に見えます。 原産地は南ヨーロッパ(地中海)海岸地帯…

カサバルピナスの花と実

カサバルピナス(傘葉ルピナス)は緑の肥料として、そして園芸種として利用されてきました。花には蜜がありませんが、葉がたんぱく質や脂肪を含むため、昆虫を引きつけます。 カサバルピナスは南ヨーロッパ原産のマメ科の一年草。葉が傘を広げたような形をし…

ヘビイチゴの花と実

今の食用イチゴはどれもとてもおいしいが、昔と変わらないのがヘビイチゴやナワシロイチゴのような野生のイチゴ。野生のヘビイチゴは湾岸地域のどこでも目にすることができる。その別名は「毒苺」だが、毒はない。 ヘビイチゴは日本中にあり、茎は地面を張っ…

ブルーベリーの果実

ベリー (berry) は食用となる果実で、イチゴ(ストロベリー)、キイチゴ(ラズベリーなど)、クワ(マルベリー)、ブルーベリーなどがあります。ブルーベリーはツツジ科スノキ属の植物で、北アメリカ原産の落葉低木果樹の総称。既に何度も紹介しましたが、春…

エゾヘビイチゴの花と実

エゾヘビイチゴはバラ科オランダイチゴ属の常緑多年草で、英名は Wild Strawberry。ヨーロッパ北部と北アメリカが原産。16世紀にオランダイチゴが普及するまで、このイチゴが栽培されていました。花は4月から10月ごろまで咲き続けます。果実はずっと小さく、…