オオカワヂシャの花

 5月3日に「クワガタソウ属(Veronica)のオオカワシヂャ、オオイヌノフグリ」で、オオカワヂシャについて述べました。オオカワヂシャ(大川萵苣、画像)はオオバコ科クワガタソウ属の植物。ヨーロッパからアジア北部原産で、特定外来生物として定着しています。オオカワヂシャは川辺や水路に群生し、オオイヌノフグリとよく似た花をつけますが、それも道理で、同じクワガタソウ属の植物です。

 日本在来のカワヂシャが環境庁のレッドデ-タリストに準絶滅危惧種として載っているのに対し、オオカワヂシャはあちこちで繁茂しています。その上、オオカワヂシャはカワヂシャと交配してホナガカワヂシャという新種を作り出しました。

 カワヂシャの名の由来は若葉がチシャのように食べられることから「川に生えるチシャ」と呼ばれたことにあります。レタスはヨ-ロッパが原産で、現在の結球したレタスではなく、葉や茎を食べる野菜で、中国を経由してチシャの名で日本に伝わりました。一方、品種改良され、結球したレタス(玉ヂシャ)が江戸末期アメリカ経由で入ってきて、今ではこれをレタスと呼んでいます。