シオンから「春に咲く紫菀」として「ハルジオン(春紫菀)」と命名したのが牧野富太郎。同類のヒメジョオン(姫女菀)とよく似ていることから、ハルジョオンとも呼ばれています。そのハルジオンの花が道端や空き地などに咲いています。ハルジオンは高さが30~100cmになる一年草または越年草で、茎は直立し、中空で、やわらかい毛が密にはえています。ハルジオンは大正時代に渡来し、日本各地に帰化していて、ヒメジョオント並んで日本の風景をつくる基本要素になってきました。
ハルジオンによく似た花をつけるのがヒメジョオン。二つの見分け方として一番有名なのが、茎の中身が空洞か、中身が詰まっているかで、空洞の方がハルジオン。花の時期が早いのがハルジオンで、これから咲こうとしているのがヒメジョオン。ハルジオンは春に咲く紫菀として、4月~6月頃、ヒメジョオンは5月~8月頃に花をつけます。兎に角、今はハルジオンの天下で、湾岸地域のハルジオンの花は白、そして薄いピンク色で占められています。一方のヒメジョオンは北アメリカ原産のキク科の花で、明治時代に入り、鉄道に乗って日本全国に広まったそうです。そのため、別名がテツドウバナ。
*最後の画像がヒメジョオン