ヒメジョオン(とハルジオン)の花

 ヒメジョオン(姫女苑)の花が道端や空き地にうるさい程に咲き出している。一方、少し前まであちこちに咲いていたハルジオン(春紫苑)は大正時代に渡来し、高さが30~100cmになる一年草または越年草で、茎は直立し、中空で、やわらかい毛が密にはえている。そのハルジオンによく似た花をつけるのがヒメジョオン。二つの見分け方として一番有名なのが、茎の中身が空洞か、中身が詰まっているかで、詰まっている方がヒメジョオン

 花の時期が早いのがハルジオンで、その次に咲くのがヒメジョオン。ハルジオンは春に咲く紫苑として、4月~6月頃で、ヒメジョオンは5月~8月頃。湾岸地域のハルジオンの花は白と薄いピンク色だが、ヒメジョオンの方はもっぱら白である。

 「ハルジオン」と「ヒメジョオン」はよく似た発音だが、「姫女苑」と「春紫苑」は違う文字であり、二つの植物の外観はよく似ているが、見分け方は幾つかある。植物個体、呼び名の発音、呼び名の漢字がそれぞれ別様の類似、相異を示していて、全体として紛らわしいのがハルジオンとヒメジョオンということになる。同じ、違う、似ている等々の判断は異なるレベルで行われ、その上に全体としての相異まであり、何ともややこしい限りである。

ヒメジョオン

ハルジオン