赤いローゼル

 ローゼル (Roselle、Hibiscus sabdariffa)はアオイ科フヨウ属の植物。一年生または多年生の亜灌木で、和名は「ローゼルソウ」。フヨウ属なので、ローゼルの花はブッソウゲやフヨウによく似ています。古代インドやエジプトの王家では不老長寿の秘薬とされ、クレオパトラも愛用していたと伝えられ、美と健康のサプリメントのような役割を持っていました。現在でも生産国ではローゼルの種子は炒めて食用、蕚は煮出して飲用、葉はサラダや煮込みなどで食べられ、茎は繊維に利用されています。

 ローゼルにはビタミン・ミネラル類や、アントシアニン色素・ペクチンなど、美容と健康に良い有効成分が含まれ、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸類も多く含んでいます。赤色の成分は「アントシアニン系色素」で、抗酸化物質ポリフェノールの一種。「活性酸素」の生成を抑制し、血液を綺麗にする効果や、のどの炎症をおさえる効果があるとされています。

 ローゼルは同じアオイ科フヨウ属に属するハイビスカスの一種ですが、一般的なハイビスカスが観賞用途であることに対し、ローゼルは食用として利用されます。代表的な用途としてはシロップやジャム、スープなどです。

*昨年記したのがアオイ科のクランベリーハイビスカス(Hibiscus acetosella)。その別名は「フォールス・ローゼル(false roselle)」。原産地がアフリカの低木で、ローゼルの近縁種です。アフリカの野生の「ハイビスカス」の雑種と考えられています。熱帯アフリカに広く分布し、アンゴラやスーダン、ザイールでは食用の栽培植物となっています。また、クランベリーハイビスカスは植物全体が暗赤色または赤紫色をしていて、カラーリーフとして鑑賞用の植物としても魅力的です。開花は秋から冬にかけて、短日植物のため日長(日照時間)が一定時間より短くなると開花します。花は直径が約5cmで、他のハイビスカスと比べると小さめです。花はジュースやハーブティーなどをつくる際に、赤紫色の美しい色を出す目的で使われます。

(ハイビスカス)

(クランベリーハイビスカス)