ムギセンノウの花

 ナデシコ科のムギセンノウは明治10年に日本に渡来。ピンクから赤紫の花を5月頃にはつけるのですが、今年は既に咲いています(画像)。ムギセンノウの別名は「麦撫子(ムギナデシコ)」。

 花の名前にある「ムギ」は麦に似た細長い葉を指し、「センノウ」はナデシコ科の花のことで、漢字表記は「麦仙翁」です。「麦畑に生えるセンノウ」、「葉がムギに似たセンノウ」などという訳です。また、「センノウ」は京都の仙翁寺で栽培されていたためとも言われます。

 ムギセンノウの赤紫色の花は白い放射状の線が入り、日本人にとっては馴染み深い植物になっています。でも、植物学者の間ではセンノウは幻の花と言われ、いまだ多くの謎に包まれています。

*ヨーロッパで麦畑の雑草だったムギセンノウには赤花と白花があります(画像)。でも、ムギセンノウナは日本では雑草ではなく、園芸種です。