マンテマの仲間たち

 ナデシコ科のマンテマはヨーロッパ原産の一年草で、日本では江戸時代に観賞用に持ちこまれ、その後野生化し、本州中部以南で見られる外来種になっています。湾岸地域でも珍しくなく、その最大の特徴は毛が密生していることです(画像)。この毛は「腺毛」と呼ばれ、植物の表面に生える毛のような突起のことで、ここから特殊な液体を分泌します。マンテマの花の色は赤で、花弁のフチは白くなっています。花弁が全て白いものがシロバナマンテマです。

 イヌコモチナデシコナデシコ科の二年草。マンテマと比べ、ガク片や葉に毛がなく、茎に腺毛が密生しています。ヨーロッパ原産の帰化植物です。湾岸地域ではマンテマよりずっと少ないようです。茎は直立し、草丈は20-30cmになります。春に淡紅色の花を咲かせ、コモチナデシコと非常によく似ています。

 花壇に植えられたシレネ・ユニフローラもナデシコ科で、別名がホテイマンテマ。日本では園芸種のシレネ・ユニフローラは、ヨーロッパに分布する常緑多年草です。シレネ・ユニフローラは伸びた茎の頂部に花序を出し、独特の形をした花を咲かせます。

 三つの植物に共通するのは花の下にある目立つ袋で、それは萼が膨らんだものです。

*「イヌコモチナデシコ」と呼ばれてきたものは、「ミチバタナデシコ」と呼ばれることになったようである。

マンテマ

シロバナマンテマ

イヌコモチナデシコ

シレネ・ユニフローラ