ナデシコ科マンテマ属のマンテマはヨーロッパ原産の一年草で、日本では江戸時代に観賞用に持ちこまれ、その後野生化し、本州中部以南で見られる外来種になっています。湾岸地域でも珍しくなく、その最大の特徴は毛が密生していることです(画像)。この毛は「腺毛」と呼ばれ、植物の表面に生える毛のような突起のことで、ここから特殊な液体を分泌します。マンテマの花の色は赤で、花弁のフチは白くなっています。花弁が全て白いものはシロバナマンテマです。
イヌコモチナデシコはナデシコ科イヌコモチナデシコ属の二年草。マンテマと比べ、ガク片や葉に毛がなく、茎に腺毛が密生しています。ヨーロッパ原産の帰化植物で本州・四国・九州の広い範囲に分布しています。湾岸地域ではマンテマよりずっと少ないようです。茎は直立し、草丈は20-30cmになります。春に淡紅色の花を咲かせ、コモチナデシコと非常によく似ています。
花壇に植えられたシレネ・ユニフローラはナデシコ科マンテマ属で、別名がホテイマンテマ。日本では園芸種のシレネ・ユニフローラは、ヨーロッパに分布するナデシコ科マンテマ属(シレネ属)の常緑多年草です。シレネ・ユニフローラの花期は4月~6月。伸びた茎の頂部に花序を出し、独特の形をした花を咲かせます。
三つの植物に共通するのは花の下にある目立つ袋で、それは萼が膨らんだものです。