シロバナマンテマの花

 私には苦手の地面に顔を近づけないとわからないサイズの花で、最初はマンテマかと思ったのだが、マンテマの同属のシロバナマンテマだとわかる。同じような花で、色違いなのではないかと思われるほど似ている。マンテマの一番大きな特徴は花の色で、赤い花を白で縁取りしているのに対し、シロバナマンテマは白かピンク色で、ずっと地味である。花弁の幅もシロバナマンテマの方が細い。花を横向きに上下にたくさん並べてつけるといった特徴は、マンテマもシロバナマンテマも同じ。

 シロバナマンテマは,マンテマの基本種。花弁の白がピンクに変化したものもあるが、それでも名前はシロバナマンテマ。いずれもヨーロッパ原産の帰化植物で、海岸の砂浜や草地、海岸に近い都市の植え込みなどに生える。最初,観賞用に移入されたが、今では広く野生化している。シロバナマンテマは秋に芽生え、4月から5月に花を咲かせる越年草。特に、上部から花序にかけては白長毛とともに多数の腺毛がある。埋立地などの湾岸地域に多いらしく、画像は有明のもの。私は有明でまだマンテマを見ていない。

*「前に命名されたものに対して、新しく命名されたものが変種。ある種に対して、その名の元になった植物の方が基本種、または母種である。その基本種との形態的差異があり、地理的に分布の異なる個体群が変種」である。「マンテマ」と「シロバナマンテマ」を比べると、マンテマの方が基本種、母種で、シロバナマンテマの方が変種と考えるのが日本語の常識だが、実際はその反対で、紛らわしい。

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