実梅の花

 食べる梅となれば梅干しですが、南高梅はその一つとして有名です。食べるウメ、つまり実ウメは花も実も楽しめ、育てやすく、農薬もほとんどいりません。ウメは品種が多く、中国からの渡来種のほか、江戸時代に多くの品種が生み出され、現在では300種以上あると言われています。花の観賞が目的の「花梅(はなうめ)」と、実の採取が目的の「実梅(みうめ)」に分けられますが、二つの区別は人の都合による区別に過ぎません。

 花梅は花さえ観賞できればよいので、実がつかなくても、美味しくなくても構いません。花梅はもっぱら花を目的に改良されていて、赤やピンク、八重やしだれなど色やその姿も実に様々です。

 実梅の花は虫に受粉してもらうためなので、虫が集まりやすい白い花の方が都合よく、花の時期もあまり早いと受粉してくれる昆虫もいません。ですから、実梅は無難な花姿で、ゆっくり開花します。とはいえ、実梅の花も立派なウメの花で、それは画像が示しています。

*最初の二枚の画像が実梅、残りの二枚が花梅