ハコベ(春の七草)

 ハコベはウシハコベとよく似ている。違いは、ハコベの雌シベの先は三つで、ウシハコベは五つ。とはいえ、花が小さいので虫眼鏡がないと雌シベを見分けるのは困難。また、花びらが10枚に見えるが、1枚が二つに分かれているだけで、実際は5枚。コハコベ、ミドリハコベの総称がハコベと呼ばれるという記述もあり、そうなると、春の七草はコハコベかミドリハコベということになる。

 そのコハコベナデシコハコベ属の越年草。小型の草本で、ヨーロッパ原産で、道端や畑に自生している。葉野菜として食用にされていたし、鳥類が大好きな草で、ニワトリの餌などになることもあった。ミドリハコベナデシコハコベ属の越年草。コハコベ外来種で茎が暗紫色、ミドリハコベは在来種で緑色が強い(となると、画像は茎の色からミドリハコベと思われる)。

 どうもハコベの分類には混乱があるようで、正直のところ私にはお手上げである。蛇足ながら、学名はミドリハコベStellaria neglecta)、コハコベStellaria media)である。さらに、ウシハコベ、イヌハコベもあり、ハコベは実に見分けにくい。

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