ツユクサ(露草)

 子供の頃の露は珍しいものではなく、ごく当たり前の自然現象でした。下駄ばきの裸足が露で濡れ切ったのをよく憶えています。露の降りた中に咲く露草は目にも鮮やかな青い色でした。露は降りなくなりましたが、露草は今でも見ることができます。でも、その数は少なく、貴重な雑草に思えます。
 アサガオのように朝咲いた花が昼にはしぼむことが朝露を連想させることから「露草」と名付けられたという説があります。また、ツユクサは古くは「つきくさ」と呼ばれていて、この「つきくさ」が転じてツユクサになったという説もあります。「つきくさ」は月草、着草とも表されます。青い色が「着」きやすいことから「着き草」ですが、『万葉集』で多いのは「月草」という表記です。ツユクサはよく観察すると、花弁は青色の大きなものが2枚上方向に伸び、白い小さいものが1枚下方向に伸びています。

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