トルコギキョウ(リシアンサス、ユーストマ)の花

 トルコギキョウという和名から、キキョウ科の植物だと思いがちですが、北アメリカ南西部から南部、メキシコ、南アメリカ北部が原産地のリンドウ科の植物です。原産地がトルコでないにも関わらずトルコがつき、キキョウの仲間ではなくリンドウの仲間だということはちょっとした驚きです。トルコギキョウは、ユーストマともリシアンサスとも呼ばれ、その由来はトルコ人のターバンに似た、キキョウのような紫の花だからという説がありますが、確かではありません。

 戦前から栽培されていたこの花は、1950年代から切花向けの栽培が本格化し、1980年代に日本の種苗会社が育成した品種が、欧米で大ヒット。代表的な切花品目に急成長しました。そのほとんどが日本の育種農家や種苗会社によって作られたものです。ですから、トルコギキョウアメリカ生まれの日本育ちの花です。

*画像は一重の紫覆輪で、バルカンマリン

**トルコギキョウの横にあったのがバタフライピーで、マメ科のつる性の草花です。東南アジアが原産地で、暑さにとても強く、澄んだ青い花は青空にピッタリです。バタフライピーの花に熱湯を注ぐと、綺麗な青い色が出てきます。アントシアニンという青い色素が含まれていて、それが青い色の原因です。そこにレモンなどの酸性のものを垂らすと、アントシアニンがレモンのクエン酸と反応して、青から紫色に変化します。

バタフライピー