2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

アルストロメリアの花

チリを中心に南米に60~100のアルストロメリアの野生種が分布します。その花姿から「ペルーのユリ」、「インカ帝国のユリ」などの異名があります。そのためか、花には和風でも欧風でもない独特の風情があります。和名は「ユリズイセン(百合水仙)」。 渡来…

京紫と江戸紫

関山神社の火祭りが三年ぶりに行われた16日は三連休の初日で、祇園祭の前祭(さきまつり)も宵山を迎えた。巡行を待つ山鉾が駒形提灯の明かりに照らされ、囃子が奏でられた。17日は前祭の山鉾巡行と神幸祭の神輿渡御が行われる。 ところで、京紫(きょうむら…

ウエストリンギアの花

ウエストリンギアは、オーストラリア原産のシソ科常緑低木。ウエストリンギアはその姿から「オーストラリアン・ローズマリー」と呼ばれていますが、葉に香りはありません。白花と薄紫の花があります(画像は薄紫)。花は四季咲きで、真夏と真冬以外はローズ…

グラジオラスの花

グラジオラスは長く伸ばした花茎に連なって花を咲かせます。春植え夏咲きで背丈が高く花の大きいグラジオラスと、秋植え春咲きの背丈が低く花も小さめな早咲きグラジオラスがありますが、単にグラジオラスといえば夏咲き種の方を指します。つぼみは下から上…

アオスジアゲハ

黒地に鮮やかなブルーの紋様が翅を走り、付け根付近と後翅の下の方に赤が入るアオスジアゲハ。飛翔力が高く、早いスピードで樹木や花のまわりを巧みに飛び回る。オスは、湿った地面で吸水することも多い。今年はセミが少ないが、アオスジアゲハが目立つ。幼…

チョウセンアサガオの花と実

チョウセンアサガオは花の形がアサガオに似ているところから命名されたようだが、ヒルガオ科ではなく、ナス科の植物。チョウセンアサガオは別名が曼陀羅華(マンダラゲ)で、熱帯アジア原産の一年草。画像のように一重の白花が一般的だが、八重咲で紫色や黄…

オニユリの花

私にとってユリの花となれば、オニユリの花。私の子供時代の記憶を遡れば、今よりずっと多くのオニユリが私の周りにあった。私の夏の花はヒマワリとオニユリで、子供の夏の風景の中では主役がヒマワリ、準主役がオニユリだった。どちらも大きく派手で、確か…

クレオメの花

クレオメの和名はセイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)と長たらしい。そのためか、属名のクレオメ(Cleome)と呼ばれることが多い。日本には明治時代初めに渡来した。クレオメは西インド原産で、和名は花の形が蝶の舞う姿を連想させることから命名された。…

ベロニカ ウルスターブルードワーフの花

何とも長い名前だが、ベロニカの矮性品種で、夏向きの青い色が魅力的である。ベロニカは尖塔状の細長い穂花が印象的で、日本の夏冬にも耐える丈夫な性質から、ガーデニングの素材として人気が高い。花一輪一輪はとても小さく、密生する花穂が美しい。耐暑性…

統一科学と旧統一教会

阿部元首相が銃弾に倒れ、旧統一教会が話題になっています。私も旧統一教会をすっかり忘れていた一人なのですが、すぐに思い出したのが「世界平和教授アカデミー」。1973年に韓国で生まれ、翌1974年に日本(134名)と台湾でも設立されました。その後、米国、…

ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛)の幼体と白帯(隠れ帯)

コガネグモかと思って近づけば、その正体はナガコガネグモ(画像)。和名はコガネグモに比べて体が細長いことから。ファーブルならずとも、クモは興味深い生き物。「昆虫」と「虫」を見分けるポイントは、頭、胸、腹に分けられるか、脚は3対かの二つで、ク…

シェフレラの実

最近できたオフィスビルの周りには見慣れない樹が多く、とても気になる。その一つがシェフレラ(Schefflera)で、黄色から赤の小さな丸い実をたくさんつけている。シェフレアは中国、台湾、豪州原産で、ウコギ科フカノキ属の半耐寒性常緑低木。観葉植物とし…

ギボウシの花

ギボウシ(擬宝珠)は、ユリ科、あるいはキジカクシ科のギボウシ属の総称で、山間の湿地などに自生する多年草。食用となり、花が美しく、日陰でもよく育つため、湾岸地域でもよく栽培されている。「ギボウシ」は擬宝珠(ぎぼうしゅ、ぎぼし、橋の欄干の上に…

タチアオイの黒い花

人間は3原色(赤・緑・青)、犬や猫は2原色(赤・青)、鳥や昆虫は4原色(赤・緑・青・透明(紫外線))を見分けることができるそうだが、人間は黒色に特別の関心を払ってきた。『黒いチューリップ』というデュマの小説はチューリップバブルがテーマにな…

ブラックベリーの実

バラ科キイチゴ属のブラックベリー(Blackberry)はブルーベリーと比べて果汁が多く、ずっと大きな実をつける。丈夫で育てやすいブラックベリーはほとんど無農薬でつくれ、気楽に楽しむことができる。果実は酸味の強いものと、比較的少なく生食に向くものと…

スペアミントの花

ミントの基本はスペアミント。スペアミントは葉に特色があり、濃い目だが明るい緑色、槍の穂先のようにとがっており、ふちには刃こぼれのようなギザギザが入る。スペアミントの名前はこの槍の穂先(=spear)からきている。 スペアミントから取れる精油には…

ヒオウギの花

ヒオウギ(桧扇)の花は遠目にも鮮やかで、ちょうどキリギリスがその花に乗っている。 ヒオウギは主に西日本の山野に自生するアヤメ科の多年草で、朝鮮半島や中国、インドにも分布する。7~8月頃、数本に枝分かれした茎の上部にオレンジ色の鮮やかな6弁花…

ノウゼンカズラの赤い花

ノウゼンカズラ(凌霄花)はノウゼンカズラ科の木で、湾岸地域では6月末まであちこちで花をつけていた。一般的には夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな美しい花をつけるようで、気根を出して樹木や壁などの他物に付着して蔓を伸ばす。向かいの小学校の校…

ペチュニアの群生

群生は一種類の植物が集中して生えること、群落は一定の自然環境の中で互いに有機的なつながりをもって生育している異種の植物の集まりのことで、似たようだが、随分と違う。画像は群生の方で、当然ながら人工的なもの。 6月30日にペチュニアについて述べた…

感じる無常を詠む

人の死は人それぞれに特異な出来事でありながら、多くのものを共有しています。私がいま共感する無常観は次のように表現されてきました。慈円の無常観は仏教の典型的な無常感をうまく表現していますし、戦後生まれでも戦争経験者たちの中で育った私には土岐…

ヤブランの花

ヤブラン(藪蘭)はキジカクシ科ヤブラン属の多年草。東アジアに分布し、日本では全土、主に関東以西に広く分布し、下草として自生している。湾岸地域でも歩道脇などでよく見かける。ヤブランは夏にジャノヒゲの花に似た薄紫色の涼しげな花を咲かせる。7月に…

シマトネリコの花

湾岸地域にはシマトネリコが多く、5月下旬~7月上旬に白い花を咲かせると、シマトネリコの数の多さに改めて気づかされます。枝先に小さな白い花を咲かせる姿は見事なのですが、花が終わった後の白色の翼(よく)を付けた種も木の上に長い間留まり、長い間花…

夏には白い花がよく似合う

富士と月見草とは共に「もの」で、直接見比べることができます。でも、夏と白い花を見比べることはできません。でも、工夫すれば、不可能という訳ではなく、冬と白い花、夏と赤い花などの組み合わせの例の中から、好みのものを選び出すことができ、その結果…

ナスタチウムの花

ノウゼンハレン科の多年草ナスタチウムはキンレンカ(金蓮花)、ノウゼンハレン(凌霄葉蓮)とも呼ばれます。園芸上は一年草で、南米ペルーが原産。茎は蔓性。葉は円形でハスの葉に似ていますが、ずっと小形です。 夏から秋に、葉腋から長花柄を出し、黄色ま…

今年はアオスジアゲハが多い?

今年はアオスジアゲハをよく見る。黒地に青白い筋が一本入ったスポーティなアゲハチョウが飛び廻っている。飛翔力が高く、樹木や花のまわりをめまぐるしく巡っている。オスは湿った地面で吸水することも多い。幼虫は公園や緑地によく植えられているクスノキ…

ネムノキの花

ネムノキ(合歓木)はマメ科ネムノキ亜科の落葉高木。子供の頃、触ると葉が閉じると思い込んでいて、何度も触ったが、まるで効果がなく、がっかりし続けたのを今でもよく憶えている。 触ると閉じるのは同じマメ科ネムノキ亜科のオジギソウ(お辞儀草、含羞草…

リシマキアの花

銅(赤)葉リシマキア「ファイアークラッカー」、あるいはリシマキア・キリアータ 「ファイアークラッカー」と呼ばれています。 ファイアークラッカーは夏に小さい黄色の花を咲かせ、銅葉と花のコントラストが人々を惹きつけます。2~3㎝程の可愛い花が1か…

オキシペタルムの花

オキシペタルムは切り花ではブルースターとも呼ばれ、淡い水色の星型の5弁花。咲き進むにつれてだんだん花色が濃くなります。 オキシペタルムは南米原産のガガイモ科の植物です。南米原産種で、やや寒さが苦手ですが、関東平野以南の温暖地では庭植えで越冬…

チチコグサ

春の七草として親しまれているハハコグサ。畑や道ばたなど、どこにでも普通に見ることができる雑草ですが、つぶつぶの黄色い花の集まりと白い綿毛に包まれた茎葉の組み合わせは何とも愛らしく、魅力的です。これに対して、茎葉は同じように白い綿毛をまとっ…

感じる無常から、知り、味わう無常へ

人々は自分の住む世界が無常であるのに常とみなし、苦に満ちているのに楽と考え、自我などないのに我があると考え、不浄なものを浄いと誤解している、と悟ったのが釈尊。現象は一刹那一瞬に生滅する物理的な変化、人が死んだり、草木が枯れたりするような生…