ネムノキの花

 ネムノキ(合歓木)はマメ科ネムノキ亜科の落葉高木。子供の頃、触ると葉が閉じると思い込んでいて、何度も触ったが、まるで効果がなく、がっかりし続けたのを今でもよく憶えている。

 触ると閉じるのは同じマメ科ネムノキ亜科のオジギソウ(お辞儀草、含羞草)。一方、ネムノキは夜になると小葉が閉じ、垂れ下がる就眠運動を行う。和名のネムノキは、夜になると葉が合わさり、眠るように見えることに由来する。漢字名の「合歓木」は、中国でネムノキが夫婦円満の象徴とされていることに由来。

 6月から7月にかけ、枝先に淡紅色の長いおしべをもつ花が20ほど集まって咲く。マメ科ネムノキの花は独特の花弁を持つマメの花と随分と違い、花弁が発達せず、おしべが花を構成している。オジギソウの花もネムノキの花によく似ていて、おしべとめしべが花になっている。

オジギソウ