ツバキの花があちこちで咲いています。武蔵野台地の端にあるのが関口台地で、神田川に面した辺りには南北朝時代から椿が自生し、「つばきやま」と呼ばれてきました。そして、そこにできたのが椿山荘です。また、新椿橋(しんつばきばし)は新中川に架かる橋ですが、かつては「椿橋」と呼ばれていました。椿と水は昔から好まれてきた組み合わせですが、映画の「椿三十郎」の小川を流れる椿の花が思い出されます。
江東区、江戸川区には親水公園が多くあります。川や運河が多かったためですが、文字通り「水に親しみを感じ、それを好む」のが親水公園です。そのためか、冬や春は比較的静かで、それが親水公園と椿がしっくり合う条件になっているようです。水と椿を一緒に味わうこと、つまりは親水と親椿の公園がちょうど今ということになります。
椿は日本を含む東南アジアに分布するツバキ科の常緑高木または低木です。椿は既に『万葉集』に記述があり、古くから日本人に親しまれてきました。花の少ない冬に美しい花を咲かせることから茶花として重宝されてきました。
渡辺梅子 紅椿悪意あるごと紅の濃し
長谷川貴枝 人の息かからぬ高さ白椿
河東碧梧桐 赤い椿白い椿と落ちにけり



