青いリンゴの実

 5月末には既に青い実がついていたのだが、暑い夏も、そして秋になってもその実はまだ青い。色だけでも普通のリンゴとは随分違っているのがヒメリンゴ。暑い中でも渋く苦い味のする青い実を今もつけている。古い記憶の中のヒメリンゴを身近に再見できるだけで、暑さの中で妙に懐かしく、嬉しい気持ちになる。

 ヒメリンゴと呼ばれるものの一つが中国原産のイヌリンゴ(犬林檎)、もう一つはそのイヌリンゴとエゾノコリンゴの交雑種。いずれであれ、バラ科リンゴ属の落葉高木。この他に、ズミとリンゴとの雑種という説もあり、素人の私は戸惑うしかない。

 果実は球形で、直径が2~2.5cm。熟すと黄色から紅色になるのだが、5月につけた実はなかなか赤くならない。人が食べるための実というより、鑑賞用の実ということになる。食べるための花があるのだから、見るための実があってもおかしくないだろう。