7月のチョウたち

 アゲハチョウ科のアオスジアゲハは湾岸地域でよく見られるチョウです。アオスジアゲハは黒地に青白い筋が一本入り、飛翔能力に優れ、速いスピードで、樹木や花のまわりを巧みに飛び回ります。私はアオスジアゲハの飛び回る姿が好きです。今年もそのアオスジアゲハが暑い中で元気に飛び廻っています。

 アオスジアゲハは南方系で、成虫の出現期は長く、年3~4回、5月から10月までに発生します。湾岸地域に多いクスノキの葉の匂いの主成分が「樟脳」。なんとも懐かしい名前と香りですが、昔は「防虫剤」として広く使われていました。アオスジアゲハの幼虫はこの葉を好んで食べます。

 ナミアゲハは日本のチョウの代表格で、街中でも見ることができます。ナミアゲハの外見はキアゲハに似ていますが、ナミアゲハは翅の根元まで黄白色の線が入り、全体的に黒い部分が太くなっています。画像は湾岸地域のナミアゲハで、街中で見たものです。私は「街中のチョウ」と密かに呼んで、彼らが街中で舞う姿を楽しんでいます。

 子供の頃から親しんできたモンシロチョウの翅を私たちは当然のように白いと見ていますが、モンシロチョウ同士には違う色に見えています。モンシロチョウは紫外線を見ることができ、そのため、私たちの見ている風景とはちがう色彩の風景を見ています。紫外線写真で見ると、オスの翅は紫外線を吸収するので黒く見え、メスの翅は紫外線を反射するので白く見えます。私たちにはオスもメスも白いチョウに見えますが、モンシロチョウにはオスとメスが識別可能なのです。

(アオスジアゲハ)

ナミアゲハ

(モンシロチョウ)