ユリズイセンの花

 花束などに利用されるアルストロメリアは花色が豊富で、色鮮やかなものからパステル調のものまで、多彩でエキゾチックな花をつけます。花弁の一部に縞模様(条斑、条紋)が入り、6枚の花弁のうち、外側の3枚は丸みがあって大きく、単色または複色、内側の3枚のうち上の2枚は特にこの縞模様がはっきりしています。葉はつけ根のところで180度ねじれていて、裏面が上になります。ほとんどは年に1回、春から夏に咲く一季咲きですが、長期間咲き続けるものもあります。

 ユリズイセン属のユリズイセン(Alstroemeria pulchella、百合水仙)は肉質の塊茎をもつ多年草。茎先に散形状の花序を出し、花序には苞があります。花は半開し筒状となり、左右相称で、内外3枚ずつ計6枚の花被片があります。花色は赤色で、花被片の先は黄緑色となり、内側に黒色の条斑があります。

 ユリズイセンはニュージーランドではNew Zealand Christmas bellとして親しまれています。アルストロメリアの原種と言われ、花色は赤で縁が緑色、花被片の内側に褐色の筋状の条斑が入ります(画像)。

 さて、アルストロメリアはチリを中心に南米に60~100の原種が分布し、その花姿から「ペルーのユリ」、「インカ帝国のユリ」などの異名があります。外見は随分違うように見えるのですが、こちらも和名は「ユリズイセン(百合水仙)」。渡来は1920年代ですが、オランダで品種改良が盛んに行われ、それらが日本にも多く入ってきました。

**最初の二枚の画像はアルストロメリア、残りの二枚がユリズイセンで、よく見比べるなら、いずれもAlstroemeria属であることがわかる。