カリンの黄色い実

 既にカリンについては何度も述べたのだが、この時期になっても黄色い実を見ることができる。実の色は徐々に変わっても、実がついたままなのは何のためか考えるとよくわからなくなる。何とも頑丈な実だとしか言いようがない。5月には既に実をつけていて、長い間木についたまま熟成され、12月の今になっても黄色いまま残っているのだ。

 カリンの原産地は中国で、日本には平安時代に渡来したようだ。カリンはカリンポリフェノールという成分を含み、風邪やぜんそくのせきを止めに使われてきた。また、熟した果実はトリテルペン化合物による芳しい香りを放つが、外ではその香りも目立たない。