アオギリ(梧桐、青桐)

 桐の木は田舎では珍しくなく、桐のタンスも下駄も身近なものだった。アオギリと聞いて桐の木を思い出したのだが、実は別物だった。樹高は15〜20mで、樹皮は緑色。その花を見て、アオギリとキリは別物だと実感したのである。画像でキリとアオギリの花を比べてほしい。葉がキリに似て、幹が緑色であるためアオギリと呼ばれ、初夏に画像のように花弁のない奇妙な形をした黄色い花が咲く。一輪一輪は小さいが、円錐状に集まり、開花期には遠目からもよく目立つ。
 花の後には、長さ8 cmほどのエンドウマメに似た実ができ、中には直径8mmほどの丸い種子が数粒入っていて、10月頃に熟す。中国では伝説上の霊鳥「鳳凰」が止まる木とされ、いわゆる「桐の紋章」は桐ではなく梧桐をモチーフにしている。

f:id:huukyou:20180702043834j:plain

この画像の幹は青く見えないが、実際は青い

f:id:huukyou:20180702043859j:plain

アオギリの花

f:id:huukyou:20180702043923j:plain

アオギリの花

f:id:huukyou:20180702043940j:plain

キリの花