2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

アカシアコンフェルタ(Acacia conferta)

矮性アカシアの代表。花色は濃黄色で沢山咲かせる。アカシアはオーストラリア東岸に広く分布する。オーストラリアの東海岸部は雨が多いので、日本で適応できる種類が見つかる。本来は冬咲きだが、日本では気温が下がるので初冬と初春になる(今年は既に咲い…

コイン投げは確定的か、それとも確率的か(4)

8そしてミクロな世界で… これまで述べてきたマクロな世界の変化をミクロな世界のそれと比べてみよう。すると、二つの事態が如何に異なるか、量子の世界の特徴を二つ挙げればそれがわかるだろう。 1. 微視的な世界では,物理系の状態の変化が不連続的に起こり…

セイタカアワダチソウ(背高泡立草)

セイタカアワダチソウはキク科のアキノキリンソウ属の多年草。日本では代萩とも呼ばれ、北アメリカ原産で、日本では切り花用の観賞植物として導入された帰化植物であり、ススキなどの在来種と競合する。11月頃まで開花していることから、ミツバチの蜜源植物…

コイン投げは確定的か、それとも確率的か(3)

6コイン投げの現在 コイン投げの物理学について、Fordはそれまでの議論がずっと曖昧であった理由を説明するような、次の文で議論をスタートさせる。 “Probabilistic and deterministic descriptions of macroscopic phenomena have coexisted for centuries.…

キントラノオ(金虎の尾)

キントラノオは、メキシコ原産のキントラノオ科キントラノオ属の常緑低木で、花の少ない時期に咲き、満開になるとこれがなかなか見事なのである。耐寒性がないので、観ることが少ない花木だが、最近はコウシュンカズラという名前で売られている。ただし、本…

ナリヒラヒイラギナンテン(業平柊南天)

「業平」、「柊」、「南天」が合体したのがナリヒラヒイラギナンテン。ヒイラギナンテンは、常緑で濃い緑色の葉、早春に長い花穂に多数つく黄色い花、初夏に熟す黒青色で粉を吹いた果実と、1年を通じて観賞できる植物。和名は葉がナンテンのように複葉で、ヒ…

コイン投げは確定的か、それとも確率的か(2)

4ラプラスの魔物は遺伝の確率モデルを扱えるか? 前の議論はいかにももっともらしく見える。偏りのないコインであれば、各々裏表の出る確率は1/2 である。このコイン投げを力学的に扱えば、誰がいつコインを投げるか、どのくらいの力でどの方向に投げるか、…

コイン投げは確定的か、それとも確率的か(1)

1はじめに 「確定的」とか「確率的」、あるいは「決定(論)的」とか「非決定(論)的」と言われる事柄はどのようなことなのか。「確定的なのか、それとも確率的なのか」という問いは基本的で単純な問いなので、十分な議論が展開され、満足できる解答が直ぐ…

ユズではないシシユズ(オニユズ)

名前は「獅子柚子」となっていますが、シシユズ(オニユズ)はユズではなく、ブンタンの亜種。中国原産で奈良時代に日本に入ってきました。その姿かたちはまさに「獅子」のようです。シシユズは食用ではありません。 シシユズはブンタンの仲間なので、ユズの…

LGBTと心身二元論(2)

LGBTと心身二元論(1)の最後で「遺伝子によって男女の性別が決まり、さらに胎児の頃に男性ホルモンによって心の性別が決まる。そして思春期にも性ホルモンの洗礼を受けて、大人の男性、女性へと変化していく。身体と心の性別は段階的に決められていくのであ…

カマツカ(鎌柄)

カマツカは日本、朝鮮、中国などに分布する落葉低木。山地の日当たりのよい林縁に生え、材は粘り強く、鎌や鎚の柄にされる。鎌程度の柄には良い材料であるとの意味で、カマツカ(鎌柄)と呼ばれているようである。別名はウシコロシ。これは、牛の鼻ぐり(鼻…

「狂い咲き、それとも四季咲き」から「狂い咲きから四季咲きへ」へ

涼しくなってきたと思いながら歩いていると、タンポポの花が目に入る。温暖化による異常気象のための狂い咲きかなどとつい早合点したくなるのだが、タンポポが春に咲くのは確かでも、春にだけ咲くのかという疑問が湧き出てくる。「タンポポは春に咲く」のは…

自分についての知識と他人についての知識(4)

反デカルト的方法:他人の心の知識 心の知識に関する行動主義の見解はデカルト的な仕組みを逆にしたもので、心の私的性格を公的な性格で置き換える。それは他人の心についての公共的知識を基礎にして、それを自己知識にまで拡大するという説明上の戦略を採用…

コガネタヌキマメ(小金狸豆)

コガネタヌキマメはマメ科タヌキマメ属の一年草。原産地はインドなどの熱帯アジア。日本へは「緑肥」として導入され、九州や沖縄で野生化した。葉はほぼ卵形で、先端は丸く、長さ15cm~20cmほど。葉の付け根には4mm~8mmの托葉が一対ある。茎は直立して枝が…

自分についての知識と他人についての知識(3)

[デカルト的方法批判] デカルト的な説明の意義は次の二点にあった。まず、デカルトは自分自身の心の知識と他人の心の知識は異なるという私たちの直観にその説明を与えた。さらに、彼は一人称の特権性に対する基礎を与えることができた。このような意義をも…

コリウス、というよりシソ

コリウスは、シソ科コリウス属の植物の総称。和名は金襴紫蘇(きんらんじそ)、錦紫蘇(にしきじそ)と煌びやかである。熱帯アフリカ、熱帯アジア、オーストラリア、フィリピンに分布する。色鮮やかな葉が特徴。とんがった紫色の花とともに秋によく見かける。…

自分についての知識と他人についての知識(2)

(1)デカルト的方法:自己知識をモデルにした理論 デカルトには自分自身の心についての知識を説明の出発点にするという姿勢が顕著に見られる。彼の「第二省察」の最後に知識の本性に関する考察がある。ある人が対象の時間的な変化にもかかわらず、その対象…

LGBTと心身二元論(1)

糸魚川心中事件とは1911年7月26日に新潟県糸魚川の親不知で起きた女性同士の心中事件。死亡したのは曾根定子(20)と岡村玉江(20)。二人は女学校時代に親友だったが、卒業後定子に縁談話が持ち上がり、また定子の父が二人の度を越した交際を戒めたため、7…

モミジルコウ(紅葉縷紅)

モミジルコウは、ヒルガオ科サツマイモ属の1年草。原産地はアメリカ。ルコウソウとマルバルコウとの園芸交配種で、その名の由来はモミジのような掌状に細裂する葉を付けるルコウソウであることから。縷は細い糸の事で、紅色の花を付けるので縷紅草であり、…

自分についての知識と他人についての知識(1)

私たちは自分自身について何をどのように知っているのだろうか。例えば、この曖昧な問いをよりわかりやすく、具体的に表現し直してみると、次の二つの言明をどのように受け取るかということになるのではないか。 自分のことは自分にしかわからない。他人が自…

マユミ

マユミ(檀、真弓、檀弓)は、ニシキギ科の木で、別名ヤマニシキギ(山錦木)。秋に果実と種子、そして紅葉を楽しむことができ、盆栽に仕立てられることもある。材質が強く、よくしなるため、昔から弓の材料として知られ、それが名前の由来になった。かつて…

<三つの批判(3)>

(ジャクソン(Frank Jackson)の物理主義反対の論証:知識論証(The Knowledge Argument)(F. Jackson, ‘What Mary Didn’t Know’, Journal of Philosophy, 83, 1986, 291-5.)) 私たちは赤いバラを赤いと思うし、その赤さを経験できると思っている。一方…

マルバシャリンバイ

シャリンバイ(車輪梅)は、バラ科のシャリンバイ属の常緑低木。庭木や公園樹として植栽され、湾岸地域ではどこでも見かける。ちょうど今頃一斉に実をつけている。和名は葉が枝先に車輪状に集まり、花が梅に似ていることからつけられた(画像参照)。「丸葉…

<三つの批判(2)>

今日の批判の最初はネーゲルのもので、物理主義に反対する論文「コウモリであるとはどのようなことか(T. Nagel, ‘What is it like to be a bat?’, Philosophical Review, 83, 435-50, 1974.)」において展開されている。 ネーゲルが物理主義に反対する論証…

アンゲロニア アンゲロニアは初夏から秋まで次々と花を咲かせ、長く楽しめる。中央アメリカから南アメリカの熱帯から亜熱帯に約30種が分布し、その多くが原産地では多年草だが、日本では戸外で冬越しが難しいので、一年草として扱われる。日本の高温多湿な気…

<三つの批判(1)>

心の機能主義に対する有名な批判を順次見ていくことにしよう。サールの批判[コンピューターは何も理解しない] 1950年にチューリング(Alan Turing、1912-1954)は人工的な知能に関するチューリング・テスト(Turing Test)を提案した。このテストは二人の…

台風による紅葉、そして落葉

台風24号が過ぎたと思っていたら、25号が近づいている。湾岸地域も台風24号の強風に襲われた。街中の街路樹が影響を受け、倒れた樹もあちこちに見受けられた。台風の後、葉が茶色くなっている樹や植え込みがあちこちに点在する。むろん、植物によっては何ら…

行動主義と同一説

1論理的(分析的)行動主義[心は世界のどこにもない] 哲学的あるいは論理的な行動主義 (Philosophical behaviorism, or Logical behaviorism) は心理的な用語は意味を損ねることなく行動の用語に翻訳することができるという見解です。ライル(Gilbert Ryle…

マンデビラ

マンデビラ属はキョウチクトウ科の属の一つで、熱帯アメリカ原産の蔓性植物。ほかの樹木などに絡みついて伸び、葉は倒卵形で光沢があります。大きな漏斗形の白色やピンク色、ローズピンクなどの花を咲かせます。マンデビラの仲間は、アメリカ南西部、メキシ…

デカルト:心の哲学の出発点

[デカルトの推論の誤り] 心と身体の間にはどのような関係があるのでしょうか。この問に対して、心と身体は二つの異なる実体であり、それらの間には因果的な相互作用がある、というのがデカルトの解答=主張です。このデカルトの伝統的な主張は今でも私たち…