カマツカ(鎌柄)

 カマツカは日本、朝鮮、中国などに分布する落葉低木。山地の日当たりのよい林縁に生え、材は粘り強く、鎌や鎚の柄にされる。鎌程度の柄には良い材料であるとの意味で、カマツカ(鎌柄)と呼ばれているようである。別名はウシコロシ。これは、牛の鼻ぐり(鼻環)に使うことからついた名前で、これも材が粘り強いことからつけられた。
 春に短枝の先に直径1cmほどの白色の花を10〜20個つける。果実はナシ状果で、長さ8〜10mmの楕円形で、10〜11月に赤く熟す(画像参照)。

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 同名の魚カマツカ(鎌柄)は琵琶湖周辺での呼び名で、鎌の柄のように硬いため、また煮ると鎌の柄のように締まるためにつけられた。河川の上・中流域、清澄な湖の岸近くの砂底にすむ。流れが緩やかで砂底のところに多い。驚くと砂に潜り、砂から眼だけを出していることが多い。そのため、「スナホリ」、「スナムグリ」、「スナモグリ」などとも呼ばれ、また海水魚のキスに生態が似ていることから「カワギス」とも呼ばれる。