2025-02-22から1日間の記事一覧
小川未明の童話には執筆時の社会や自身の状況が色濃く反映されている場合が多い。それはどの作家にもある程度は言えることなのだが、未明の場合はとても分かりやすいのである。初期の「野ばら」(1922、大正11)は「国境を見張る大国の老兵と小国の青年兵が…
日本海側は雪が降り続いている。そんなニュースを見ながら、何とも大袈裟な気がしてならない。子供の頃の2月は雪の中に埋もれる如くに暮らすのが当たり前で、車は止まり、大通りも1,2mの幅に道が狭まり、屋根から降ろした雪でどの家の一階も昼でも電灯をつ…
冬に草木の葉が枯れるのが冬枯れで、冬枯れの風景はもの寂しい冬景色として使われてきました。冬景色の代表となれば、雪が欠かせない要素になります。でも、その雪が冬枯れの野原をおおい隠し、「雪国の冬枯れ」は冬枯れが雪で覆い隠されてしまいます。子供…
「ジャノヒゲ(蛇の髭)」の漢字を見ると、蛇に髭があったかと訝る人がいるだろう。ジャノヒゲは東アジアからフィリピン、日本に広く分布する、キジカクシ科の常緑多年草。ジャノヒゲの葉が能面の「尉(じょう)面」の顎鬚(あごひげ)に似ているためにジョ…