2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

オオキバナカタバミの花

湾岸地域でほぼ年中あちこちで見ることができる代表がカタバミの花。中でも大きく派手な花をつけるのがオオキバナカタバミ。カタバミ科カタバミ属のオオキバナカタバミ の花期は12月~6月と随分長い。原産地は南アフリカで、オキザリスの一種。別名はキイロ…

ツバキについて(4):ツバキの初等的な仕分けとオトメツバキ、オトメサザンカ

ツバキを知りたいなら、手始めはツバキの仕分けだろう。「ツバキ」の語源はたくさんある。『万葉集』では艶やかな葉が強調され、その光沢から「艶葉木」と呼ばれ、転じてツバキになったというのがその一つ。「ツバキ」の漢字は中国では「茶花」で、日本の「…

ツバキについて(3):前回の解答

8枚の画像について、それぞれが何の花かの解答は以下の通りです。 *画像1:サザンカ、画像2:バラ、画像3:ツバキ、画像4:ツバキ、画像5:バラ、画像6:ツバキ、画像7:バラ、画像8:ツバキ 単に見ただけではなかなか区別が厄介で、素人の私には…

ツバキについて(2)

ツバキとサザンカの性質を併せ持つゴードニア・ラシアンサスの話から始め、ツバキをネタにして色々考えてみたいと前回記しました。ツバキ科ツバキ族を中心に色々話題にしてみたいと思います。まずは知覚レベルの話で、とても簡単です。8枚の画像を見て、そ…

マンリョウの実

冬になると深緑の葉に赤い実が目立ちますが、センリョウとは異なり葉の下に実をつけるのがヤブコウジ科のマンリョウです。7月頃に目立たない白い花が咲き、晩秋から冬にかけて実が熟します。 赤い実が基本種ですが、白実のシロミノマンリョウ(白実万両、画…

ポインセチアの花

英語名のポインセチア(Euphorbia pulcherrima)はトウダイグサ科トウダイグサ属の常緑性低木。標準和名は「ショウジョウボク(猩々木)」。日本では今頃茎の上の苞(葉)が紅葉する(画像)。クリスマスが近くなると、この鉢が出回ることから「クリスマスフ…

ツバキについて:(1)ゴードニア・ラシアンサス

12月に入り、街中のサザンカが赤い花をつけ始めた。たき火など見ることができなくなったが、サザンカは相変わらずあちこちで花をつけている。ツバキの花はまだでも、カンツバキ(寒椿、ツバキとサザンカの交雑種)は花をつけ出している。 属名のタイワンツバ…

ガーデンシクラメンの花

「シクラメンのかほり」は小椋佳がつくり、布施明が歌ったのですが、その頃のシクラメンは随分と大柄な植物でした。その後もシクラメンの花が小さいという印象をもったことはなかったのですが、5年程前に小さなシクラメンを見出してから、シクラメン観が変わ…

ネメシア・フルティカンスの花

( ネメシア属の一種) ネメシアは、ゴマノハグサ科ネメシア属の一年草あるいは多年草で、約60種が南アフリカの砂地の海岸や荒れた土地に分布する植物です。ネメシア属の植物は園芸用に品種改良が進んでいて、色んな色の花をつけ、花壇を覆うような形で栽…

ネメシア・フルティカンスの花

( ネメシア属の一種) ネメシアは、ゴマノハグサ科ネメシア属の一年草あるいは多年草で、約60種が南アフリカの砂地の海岸や荒れた土地に分布する植物です。ネメシア属の植物は園芸用に品種改良が進んでいて、色んな色の花をつけ、花壇を覆うような形で栽…

冬に出る芽

マングリエティア・インシグニス(Manglietia insignis)はモクレン科モクレンモドキ属の常緑高木。モクレンモドキ属は世界に25種分布し、インシグニスは中国の西部からヒマラヤ、ミャンマーにかけて分布します。和名は木蓮擬き(モクレンモドキ)、別名がベ…

ナナミノキとボケの花

ナナミノキ(七実の木)はモチノキ科モチノキ属の常緑高木で、既に何度も言及した。湾岸地域では若い木が目立つのだが、台場には10mを越える大きな木がある。緑の葉と鮮やかな赤い実のコントラストがナナミノキの魅力(画像)である。雌雄異株なので実を楽し…

セイタカアワダチソウの「泡立ち」雑感

キク科アキノキリンソウ属のセイタカアワダチソウは、北アメリカ原産の帰化植物。その名前の一部「セイタカ」は草丈が高いことからつけられました。もっと正確に言えば、「同じ属のアキノキリンソウ(アワダチソウ)よりも草丈が高い」ことがその由来です。…

シシユズの黄色い実

子供の頃に親戚の家で見た大きなユズの木とたくさんの実の強烈な印象は今でもよく憶えています。それと似た経験をしたのが5年ほど前のシシユズとの出遭いで、それ以来毎年実をつけるシシユズを見てきました。その形とサイズにもすっかり慣れました。画像は緑…

シロダモの赤い実

辰巳の公園には大きな木が多く、その木々の下にシロダモが一本あるのは知っていたのですが、不思議なことにそのシロダモの花も実も見たことがありませんでした。ところが、今日花は見ることができなかったのですが、去年の花から生まれた実をたっぷり見るこ…

レウイシア・コチレドンの赤い花

多肉植物のカランコエの花が咲き出したと記しましたが、レウイシア・コチレドン(和名は岩花火、いわはなび)も多肉植物で、北アメリカの西部、カナダのブリティッシュコロンビア州からアメリカのカリフォルニア州にかけて分布しています。その花が12月に入…

カランコエの花

カランコエ (和名ベニベンケイ) は、肉厚の葉が特徴的な多肉植物で、晩秋に4弁の小さな可愛い花をたくさん咲かせます(画像は蕾と咲き始めた花)。多肉植物なので乾燥に強く、冬の鉢花として知られています。カランコエはマダガスカル島が主な原産地で、ヨー…

ジョウザンアジサイの碧い実:再訪

12月1日にジョウザンアジサイ(常山紫陽花)について記しました。その実の碧い色が印象的で、再度見直してみました。「碧の瞳(あおのひとみ)」という別名の他に「常緑アジサイ」という名前もあります。それらの名前の通り、9月〜2月に艶やかで宝石のような…

シンビジウムの花

ビルの中から外に出て、傍の花壇にあったのがシンビジウム(Cymbidium)でした。園芸種に共通した、造られた美しさが感じられ、とても見事で快適なのですが、それは野山での感動とは違う美だと思ってしまうのは私の狭き心なのだといつものように思うのです。…

パンセとユウチョウカ

パンジーは人面草(じんめんそう)とも呼ばれ、派手な模様が気になる人がいますが、私もその一人です。面は人心を捉え、恐れを抱かせるもので、鬼の面はその代表でしょう。人面を想像させない、控えめな模様しかないパンジーは哲学的な思索に向いていて、思…

晩秋のドングリ

アラカシの若いドングリについては9月初旬に記しました。アラカシは雌雄同株で、4~5月に開花します。雌花の後にできるドングリは直径2cm弱で、開花した年の10~12月に熟します。今回はその熟したドングリです。ドングリの帽子(殻斗)には5~7重の横縞が…

マサキの実:ニシキギ、マユミの仲間

マサキ、ニシキギ、そしてマユミはいずれもニシキギ属で、よく似た実をつけます。キバラヘリカメムシがマサキとニシキギに集まることを既に報告しましたが、マサキにも集まることを知りました。残念ながら、今年はそれを自分の眼で確認できませんでしたが、…

懐疑と不信:経験主義者の素朴な表明

嘘しか言わない狼少年が「今自分が言っていることは嘘だ」と言ったとき、それは嘘なのかと問われたら、どう答えますか。「自分は嘘つき」と叫んだのが狼少年で、その狼少年は嘘しか言わないのですから、「自分は嘘つき」は嘘になり、自分の言っていることが…

カワラナデシコなどの花

ナデシコ(撫子、瞿麦、牛麦)は秋の七草の一つですが、まだカワラナデシコの花を見ることができました。ナデシコの仲間のダイアンサス属は世界に約300種が分布していて、カーネーションもダイアンサス属に含まれます。今ではカーネーションを除いたものを「…

マユミの実

今年の9月にキバラヘリカメムシについて記しました。キバラヘリカメムシの群れがマユミとニシキギに集まり、交尾している姿も見ることができました(画像)。12月に入り、既にキバラヘリカメムシの姿はありませんが、マユミの実は熟して裂け、中から紅色の種…

トベラの赤い種子

湾岸地域にはトベラが多い。目立たない脇役のトベラだが、そのトベラが今の季節になると、驚くような姿を見せる。それを見ると、リンネの分類学の本質は植物の持つエロティシズムにあることを思い出すのである。 トベラの実は果皮が3枚に割れて開き、中から…

オタフクナンテンの赤い葉

湾岸地域を歩いていると必ず見てしまうのがこのオタフクナンテンで、今はその赤い葉が目立っている。上を見ても下を見ても赤い色があると、少々食傷気味になるのだが、なんとも贅沢な不満である。 オタフクナンテンはナンテンの園芸品種で、江戸時代に生まれ…

コトネアスター、あるいはベニシタンの赤い実

コトネアスター(Cotoneaster)の別名はベニシタン(紅紫檀)。今では「コトネアスター」が使われる場合が多い。例えば、盆栽界ではベニシタンやシロシタン(白紫檀)が使われていたが、新たな品種が増え、まとめてコトネアスターと呼ぶようになっている。 …

ユーフォルビアの白い花 

ユーフォルビアはトウダイグサ科ユーフォルビア属の非耐寒性の常緑低木です。ポインセチアと近縁で、性質や開花時期もよく似ています。メキシコ南部からエルサルバドルが原産地。花期は品種によって異なります。園芸種の「白雪姫」は11月~1月が花期で、今咲…

ブーゲンビリアの葉と花

ブーゲンビリアはオシロイバナ科ブーゲンビリア属に属する熱帯性の低木で、和名はイカダカズラ(筏葛)、ココノエカズラ(九重葛)。原産地は中南米の熱帯雨林。花の色は赤から白まで様々あり、画像は赤紫と白です。 でも、ブーゲンビリアの「本当の花」はい…