辰巳の公園には大きな木が多く、その木々の下にシロダモが一本あるのは知っていたのですが、不思議なことにそのシロダモの花も実も見たことがありませんでした。ところが、今日花は見ることができなかったのですが、去年の花から生まれた実をたっぷり見ることができました。植物をしっかり見ているつもりでも、実は目残しばかりで、自分が肝心なものを見ていないことを改めて思い知らされた一日でした。
クスノキ科シロダモ属のシロダモは照葉樹林でみられる高さ10mにもなる常緑樹。葉の表面には光沢があって3本の脈が目立ち、裏面は灰白色です。若い葉は表裏とも帯白色~黄褐色の絹毛で覆われていて、新葉が開くときは遠目にもよくわかります。
雌雄異株で、雄花、雌花とも葉腋に出る球状の散形花序につき、淡い黄褐色です。シロダモの実は長さ1.2~1.5cmの楕円形で、翌年の秋に赤く熟します。従って、画像の赤い実は雌株のシロダモの実ということになります。