カクレミノの花

 既に何度かカクレミノ(隠蓑)について述べてきました。花は6月から8月に咲き、実は長さ1cmくらいで先端に花柱が残り、晩秋に黒紫色に熟します。葉の形はさまざまで、若い枝につく葉は卵円形で隠れ蓑のような形になり、花がつく枝の葉は楕円形から菱状楕円形の不分裂葉、あるいは2~3裂となります。暗い場所では下の葉にも光が当たりやすいように切れ込みのある形にした方が有利であり、光が十分当たる場合は厚くて面積の狭い葉をつける方が有利という適応があるようです。

 カクレミノは常緑広葉樹のためか、鉢植えや庭木として人気があり、公園や神社等によく植えられています。そのためか、湾岸地域の公園でも珍しくなく、よくお目にかかります。私が好きな植物の一つです。

 カクレミノの花は黄緑色またはクリーム色の小さな五弁花が15~40個、球状に集まって咲きます。カクレミノは雌雄同株で、両性花のみの花序と、雄花の混じる花序があります(画像は両性花)。両性花の後には直径1センチほどの実ができます。

*黒紫色の実は昨年のものです。