「木五倍子」の漢字を見てもわからず、好奇心が掻き立てられるキブシはキブシ科キブシ属に属する雌雄異株の落葉低木で、別名キフジ、と言われても何だかよくわかりません。和名は果実を染料の原料である五倍子(ふし)の代用として使ったことに由来します。
キブシは葉が伸びる前に淡黄色の花を房状(総状花序)につけます。長さ3-10cmになる花茎は前年枝の葉腋から出て垂れ下がり、それに花がつき、早春の里山ではよく目立ちます。花には長さ0.5mmの短い花柄があり、花は長さ7-9mmの鐘形になります。キブシは日本固有種で、植物学的には、キブシ科はキブシ属の1属のみで、6種からなる小さな科です。日本にはキブシ1種のみが自生します。
毎年今頃に花をつけるのを楽しみにしていたのですが、今年は冬に剪定され、僅かしか花をつけておらず、画像は昨年までのものです。来年に期待したいと思います。