エビズルの秋

 秋になると、実のなる植物が目立つようになる。ノブドウやエビヅル、アオツヅラフジ、カラスウリ、クコなど、色んな実を見ることができる。ノブドウ、エビズル、ヤマブドウ等のブドウ科の植物は花が目立たず、葉だけが茂っているようで、夏の間は人目を引かないが、秋になるとそれらの実が私たちを惹きつける。

 「葡萄色」と書いて「エビイロ」と読むように、かつて日本ではブドウのことを「エビ」と呼んでいた。そこから命名されたのが「エビヅル」で、自生している野生ブドウである。自生するブドウとしてよく知られているヤマブドウは冷涼な気候を好むのに対し、エビヅルは温暖な気候を好む。だが、ヤマブドウよりもさらに小粒で種が大きいため、あまり利用されることはない。とはいえ、ヤマブドウと同じように、エビヅルのジュースやワインを味わうことができる。

*最後の二枚の画像はノブドウヤマブドウ

ノブドウ

ヤマブドウ