スカビオサの花

 スカビオサ(Scabiosa)はマツムシソウ属の一つで、和名マツムシソウ松虫草)も含まれます。日本には二年草であるマツムシソウ(Scabiosa japonica)が自生していて、秋の高原を彩る代表的な草花の一つです。昆虫のマツムシが鳴く頃に咲くのでこの名がつけられています。柔らかな色合いも魅力で、風に揺れて群れ咲く様子には、自然な風情が感じられます。古くから俳句にも詠まれ、秋の季語ともなっています。

 画像は一年草セイヨウマツムシソウで、花壇植えの他、鉢物や切り花として広く利用されています。花期は品種や地域によって異なります。春咲き、秋咲き、四季咲き性の品種などがありますが、多くは春と秋に開花のピークを迎えます。花色は紫から青、赤紫やピンク、白があります。株はロゼット状で、濃緑色の葉は羽状で深く切れ込みが入り、矮性種は主に寄せ植えに使われます。