モチノキの青い実

 湾岸地域にはモチノキとその仲間、つまり、モチノキ科モチノキ属の常緑高木がたくさんあります。樹皮から鳥糯(とりもち)が採れるため、モチノキと呼ばれるようになったのですが、日本語の「もち」は鳥糯のこと。洋風の庭木が増えた現代でも、日本庭園には欠かせない植木であり、モッコク、モクセイとともに「庭木の三大名木」とされています。

 モチノキは雌雄異株で、雌の木には直径1センチほどの実ができ、今は青い色をしています。それが秋には朱色になり、鳥の餌になります(最後の画像は赤くなり出した実)。モチノキは葉が堅いため、シラカシやシイなどと同様に高生垣として使われます。また、大気汚染にも潮風にも強く、海岸沿いの防風、防潮用としても使われてきました。