昨日はキンギョソウについて記したが、そのキンギョソウを小さくしたような花が咲いている。その似た花姿から、ヒメキンギョソウと呼ばれている(画像)。だが、キンギョソウがゴマノハグサ科キンギョソウ属なのに対し、ヒメキンギョソウはゴマノハグサ科リナリア属。リナリア属の園芸種の和名は「リナリア(Linaria)」とも呼ばれていて、ヒメキンギョソウも流通名は「リナリア」。
ヒメキンギョソウの花から連想されるのは野の花のマツバウンラン(松葉海蘭)とツタバウンラン(蔦葉海蘭)。二つとも花は唇形花。マツバウンランはゴマノハグサ科の一年草または二年草。湾岸地域には意外に多く、冬から春にかけて薄紫の花をつけるが、今年は既に咲いている(画像)。
ウンランの名を持つ、もう一つの野の花は同じ早春に石垣やコンクリートの隙間に生えるツタバウンラン。葉が蔦に似て、花がウンラン(海蘭)に似ているので、ツタバウンランの名がある地中海原産のゴマノハグサ科の花で、大正年間に観賞用として持ち込まれ、野生化している。