アマリリスはヒガンバナ科ヒッペアストルム属の植物の総称。原種は中南米・西インド諸島に約90種があり、さらに数百種類の園芸品種があります。アマリリスは初夏にユリに似た基本的に六弁の大きい花を2 - 4個つけます。花の色は白・赤・薄紅・淡黄など。18世紀初頭に南米からヨーロッパに移入され、その後原産地から様々な原種が発見・導入され、様々な園芸品種が生み出されました。5月から6月頃にかけて、赤いみごと花が咲きます(最初の画像はアマリリス)。ローマの詩人ヴェルギリウスの詩歌に登場する羊飼いの娘の名前が「Amaryllis」で、名前はそれに由来し、別名は「朱頂蘭(しゅちょうらん)」。
さて、シロスジアマリリスは、ブラジル原産でアマリリスの仲間ですが、10月になって花が咲くところが一般的なアマリリスと大きく違う点です。また、葉の中央に白色の斑が入り、花にも筋が入ります(残りの三枚の画像)。春に咲くアマリリスと比べると豪華さという点では見劣りするかもしれませんが、花の少ない時期に咲いてくれるところが魅力ですし、花自体も美しく、今咲いています。
秋に咲くシロスジアマリリスは、画像からどうして「アカスジ」ではないのか不思議でなりません。私には白筋ではなく、赤(紅)筋に見えるのです。アマリリスが日本に伝来したのは江戸時代末期で、当時渡来した品種名の一つが「ベニスジサンジコ(紅筋山慈姑)」と呼ばれましたが、この方が正確な表現に思えてなりません。