2021-10-27から1日間の記事一覧

『児雷也豪傑譚』の構図:三すくみの妙

自来也が初めて登場するのは、山東京伝や滝沢馬琴の弟子である感和亭鬼武(かんわていおにたけ)が文化3年(1806)に刊行した『自来也説話』です。読者を魅了したのが「三すくみ(さんすくみ、三竦み)」の構図です。三人が互いに得意な相手と苦手な相手を持…

妙高、黒姫、そして戸隠を舞台にした児雷也奇譚(1)

「中世の熊坂長範」が信濃町出身であるのに対して、「近世の児雷也」が激闘を繰り返す舞台は妙高山、黒姫山、そして戸隠山です。能の「熊坂」、歌舞伎の「児雷也」と対比することもできます。そこで、信越の怪人児雷也について述べてみましょう。 信越(北信…

シロスジアマリリスの花

アマリリスはヒガンバナ科ヒッペアストルム属の植物の総称。原種は中南米・西インド諸島に約90種があり、さらに数百種類の園芸品種があります。アマリリスは初夏にユリに似た基本的に六弁の大きい花を2 - 4個つけます。花の色は白・赤・薄紅・淡黄など。18世…